広島主将・青山、4年で3度のJ1制覇に「胸を張っていいと思う」 | ニコニコニュース

優勝シャーレを手にする青山(左)。主将としてチームを牽引した [写真]=Getty Images
サッカーキング

 サンフレッチェ広島は、5日に行われた明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ決勝 第2戦でガンバ大阪と対戦し、1-1の引き分けで試合を終えた。この結果、2試合合計4-3とした広島が、2年ぶり3度目のJ1制覇を果たした。

 表彰式を終え、取材に応じたキャプテンのMF青山敏弘は試合を振り返り、「厳しかったですし、よくない部分は自分自身もあった。それでも、ファーストレグのアドバンテージは間違いなくあったので、心の余裕を持ちながらやってこれたと思います。後半に入ればガンバが落ちるというのもわかっていたので、そこで勝負をかけようというのは思っていました」と敵地で行われた第1戦で勝利していたことがメンタル面で優位に働いたと述べた。

 1点ビハインドで迎えた56分からピッチに立ち、76分に値千金の同点ゴールを決めたFW浅野拓磨については、「拓磨は今年1番成長した選手だと思いますし、入ってきた瞬間に雰囲気が変わったと思うので、彼がボールを持つとなにかやってくれそうな雰囲気はあって、やっぱりやってくれましたね。今年、彼無しでチームの成長はなかったと思うので、ほんとに素晴らしいです」と絶賛している。

 キャプテンとしてチームを牽引し、チャンピオンシップのMVPにも輝いた青山。「キャプテンとしてなにかしたということはない。みんなと一緒に掴んだものだと思います」と、あくまでもチームで勝ち取った優勝だと話しつつ、「ただ、キャプテンとして誇りに思いますし、広島の中で歴史に名を刻んだというのは非常に誇らしいので、それは嬉しいです」と喜んでいる。

 そして優勝シャーレを掲げた瞬間については、「代表して僕が掲げさせてもらいましたけど、やっぱり何回やってもいいものですね。まあ自分は今年が初めてだったんですけど、掴んだものにしかわからないものというのは絶対あると思うし、与えられたもの、与えられなかったものっていう、この差は非常に大きいと思うので、これは自分の中で財産になります」と誇らしげに話した。

 また、「途中から出てきた選手が結果を出すっていうのが、このチームの力を示したと思う」と組織力、団結力に自信を見せる青山は、広島がどのチームよりも練習をこなしてきたと述べた。

「やっぱり結果がすべてなので、それにはプロセスというのが一番大事になるんですけど、ほんとにこのチームは、日本で一番練習してると思いますし、質も高いと思うので、そこは自信がありましたね」

 広島はこれで2012年、2013年に続き、ここ4年で3度J1を制覇。青山は、「まだ、ビッグクラブっていう実感はない」としつつ、「去年負けたことっていうのは、今年非常に大きく作用したと思うので、そのリバウンド、メンタリティっていうのは2回優勝して得たもの。今年それが出せたっていうのは周りも認めてくれる部分だと思うので、そこは胸を張っていいと思います」と、過去に優勝を経験したことが精神的な強さにつながっているとの見解を示した。

 J1リーグを制した広島は10日に開幕を迎えるFIFAクラブ・ワールドカップ2015に開催国代表として出場する。チームとしても個人としても2012年以来3年ぶり2度目となる同大会に向けて、「2回目なので楽しみ。勝負しに行くというのは間違いないので、日本代表として戦いに行く、勝ちにいくっていうのは求めたいと思う」と意気込みを語った。

 そして最後にシーズン全体を通して、「もちろん結果的には良いシーズンだったと思うんですけど、紙一重でこの試合落とせば…というのは何回もあったと思います。連敗もありましたし。でもそういうときになにをすべきかっていうのは、みんな意思統一して乗り越えられたので、そこは過去2回優勝して掴んだもの。そういった意味では今年の優勝で広島はさらに強くなると思います」と振り返り、この優勝がさらにチームを成長させると自信を見せている。