梶田さん「ほっとした」=大村さん「メダル美しい」―授賞式から一夜・ノーベル賞 | ニコニコニュース

 【ストックホルム時事】ノーベル賞の授賞式から一夜明けた11日午前(日本時間同日夕)、梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(56)はストックホルム市内で妻美智子さん(57)と記者会見し、「無事に授賞式を終え、ほっとしている」と笑顔で語った。

 受賞者を祝う「ノーベルウイーク」の期間中、最も重要な式典が終わり、公式行事も残りわずかとなった。美智子さんは夫が国王からメダルを受け取る瞬間、「失敗しないように」と祈ったと振り返り、多忙な1週間を過ごしてきた梶田さんは「終わったと脳が判断したのか、けさはテンションが下がっていた」と苦笑いした。

 近年は日本人のノーベル賞受賞が続いているが、梶田さんは「1970〜90年代の研究の成果。今は全てが伸び悩んでおり、楽観できない」と指摘。「日本の基礎科学と若手研究者の待遇改善のため、発言していきたい」と意気込んだ。

 帰国後はまず、「日本料理を食べて、お酒も飲みたい」と話し、報道陣を笑わせた。

 大村智・北里大特別栄誉教授(80)は11日、授賞式後にノーベル財団にいったん預けたメダルを受け取った。メダルを手にした大村さんは「本当に美しくて重いものだなあという気がする」と、報道陣の取材に感慨深げに語った。

 「きょうが終わりではない」と話す大村さんは今後人材育成に力を入れるといい、ノーベル賞の賞金も投じると話した。

 帰国後、最初に受賞を報告するのは仏壇。「私をつくってくれた先祖と、環境をつくってくれた神様に感謝したい」と述べた。