モランボン楽団、突然帰国=北京公演ドタキャン―北朝鮮 | ニコニコニュース

 【北京、ソウル時事】中国を訪れていた北朝鮮の音楽グループ「モランボン楽団」が12日、北京公演の直前になって突然、帰国の途に就き、公演は中止された。会場とされた国家大劇院は12日夜、中国版ツイッター「微博」に「功勲国家合唱団とモランボン楽団の公演は中止になった」とおわびの告知を掲載した。

 韓国紙・中央日報(電子版)が北京発で報じたところによると、公演は午後7時半から予定されていた。ところが、女性14人と男性3〜4人の団員らが午後1時半に宿舎を出発して空港に向かい、帰国の途に就いた。

 聯合ニュースによれば、公演は12〜14日に3回行われる予定だった。帰国の理由について聯合ニュースは、習近平国家主席ら中国指導部メンバーが観覧しないことになり、北朝鮮が不満を示した可能性などを指摘している。

 モランボン楽団は、金正恩第1書記の指示で2012年に創設された女性中心のバンド。今回が海外での初公演となる予定だった。中朝関係回復の動きの一環とみられていたが、中止となり、両国関係には再び暗雲が漂っている。

 中国国営新華社通信は12日夜、公演中止とともに「中国は両国の文化交流を重視しており、共に各分野での交流・協力を推し進めることを希望している」と伝えた。理由については「事務レベルでの意思疎通(の問題)」とだけ報じている。