飛躍の1年象徴する完勝=桃田、ファイナル制覇―バドミントン

 桃田はアクセルセンをストレートで下すと雄たけびを上げ、拳を握った。飛躍の1年を世界の強豪が集うファイナルの優勝で締めくくった。

 長いラリーが目立つ展開で、桃田は世界トップクラスを自負する技術で応戦した。「小回りなら自分」。強引なスマッシュは避け、ネットプレーや緩急で勝負した。

 強打でも渡り合う力はあるが、連戦で疲れはピークだった。その日の状態に応じた試合運びを見せ、今大会を全勝で乗り切った。

 今年はスーパーシリーズで初優勝し、世界選手権銅メダル獲得。全日本総合を初制覇し、日本王者として臨んだファイナルで頂点に立った。日本代表の舛田圭太コーチが「こっちが置いていかれてしまう」と舌を巻く急成長ぶりを示した。

 桃田は「出来過ぎでちょっと怖い」と言いつつも、「自分に可能性を感じるし、伸びしろはある」。視線はさらに上を捉えている。