【ソウル時事】韓国の議政府地検は14日、既存の理工系学術書の表紙だけを替え、内容をそのまま盗作して出版したとして、著作権法違反などの罪で、全国110大学の教授179人と四つの出版社の役員5人を在宅または略式で起訴したと発表した。海外研修中の教授3人については、帰国後に刑事処分を下す手続きを取った。

 教授182人のうち、虚偽の著者は159人、盗作を黙認した原著者は23人。国公立大の44人や名門私立大教授も含まれている。検察は「数十年間、教育界で続いてきた不正常な慣行を摘発した初の事例」と強調した。

 検察によると、教授らは、既存の書籍のタイトルや表紙デザインを変えたり、著者名を変更、追加したりする手法で自らの著作のように装い、38冊を出版した。

 虚偽の著書を自らの研究実績として所属大学に提出したい教授、専門書の在庫処理と大学での教科書採用を狙う出版社、引き続き本を出すために出版社との関係を維持したい原著者の3者の利害が一致したという。検察は、ほぼ学界でのみ流通する理工系の学術書で、出版部数が少数だったため、これまで摘発されなかったと説明している。