中国にとって最大のリスクは・・・日本の軍事力およびイスラム国だ | ニコニコニュース

サーチナ

 中国にとって最大のリスクとは何か――。中国経済がソフトランディングできるかどうかという問題も取り上げられているが、中国メディアのBWCHINESEはこのほど、中国最大の危機は経済問題ではなく「日本の軍事力およびイスラム国(IS)だ」とする見解を述べている。

 集団的自衛権の行使容認が閣議決定された今、防衛力を軍事力と言うべきかは議論の余地があるが、記事は日本の防衛力について「軍事力」であるとしたうえで「脅威」と見なす主張を展開している。

 記事は、日本の防衛力について「25万人という兵数はたいしたことがないように見えるが、実は一流の軍事力を隠し持っている」、「日本の自衛隊は優秀な士官を育てることを重視しているため、戦時には軍官の的確な指令のもと即座に部隊が整えられる」、「中国にとって実際に脅威なのは米国ではなく、日本だ。例えば日本陸軍の戦闘能力だ」などと伝え、警戒心を露わにしている。

 ここ数年に見られる日本の防衛費拡大および軍備増強の動きも、中国にとっては脅威と映っているようで、こうした動きについて「日本は再び軍事大国になろうと邁進している」と主張した。

 また記事は、中国はイスラム国(IS)をさらに大きな脅威と見ていることを伝えている。ISが領土を拡大していると報じられているが、中国政府が推進している「一帯一路」戦略にはISの活動地域も含まれているため、彼らの存在と活動は中国の国家プロジェクトを水泡に帰す可能性もある。新疆ウイグル自治区にはイスラム教徒も多く暮らしているが、ISがさらに活動領域を拡大し、影響力を拡大すれば、中国の安全保障を脅かす可能性も排除できない。

 テロは世界各国が団結して取り組むべき問題だ。世界の共通課題を共に解決するために各国の軍備力を有効活用できるなら、他国の軍備力が脅威と映ることはないだろう。日本は自らの防衛力を用いて中国を侵略することは決してないと言える。国民がそれを許さないからだ。しかし歴史が残した傷跡は、中国にそのことを理解させずにいる。さらに米国という存在が日本の行動に与える影響の大きさをも中国は脅威と見ているだろう。ただ中国にとって日本は「脅威の対象としてイスラム国と同列に置くべき存在」というメッセージが記事の構成から伝わる。日中両国間に相互理解の必要性はまだまだありそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)