【バービー人形】これぞ究極のハーレム! “自分だけのバービー天国”を作ったおじさんの展覧会がヤバい【写真満載】 | ニコニコニュース

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僕だけの、永遠の、楽園。

享楽的で美しい! 「バービー人形」の世界をもっと見る【写真18枚】

この様にキャッチコピーが付けられた、オリビエ・ルビュファ写真展「地上1フィートの王国」が11月16~28日まで東京・銀座にあるヴァニラ画廊にて開催されました。
バービー人形との共存という魅惑の世界観が気になった私は、今回取材に行ってきました。

オリビエ・ルビュファ写真展「地上1フィートの王国」/
11月16日(月)~11月28日(土)銀座・ヴァニラ画廊

バービー人形との共存がテーマ

時は、11月26日。開館時間である正午直後に、現地に赴きました。
ヴァニラ画廊は地下鉄銀座駅より10分程歩き、オフィス街の一角にあるビルの地下2階にあります。平日の昼間でありながら、ひっきりなしに人が来ていました。

オリビエ・ルビュファさんはフランス人写真家。着せ替え人形のバービー人形と同サイズにリサイズした自らの肖像を用いて、彼女たちとの共存をテーマにした物語性のあるコラージュ作品をこれまで発表してきました。

オリビエさんとバービーたちの住む舞台は、散歩道や美術館での日常的な生活のワンシーンから西部劇・神話・宗教画など多岐に渡ります。

また、大病を患った以降は、舞台を医療や介護の場へと移して自らの死生観を色濃く投影した、より私的な作風に変化しています。

ヴァニラ画廊に聞く「バービー人形」の魅力って?

作家オリビエは、何よりも自分が一番好き

今回の展示会は、オリビエさんにとっての日本初個展。ご本人にお話しをお伺いすることは叶いませんでしたが、会場のヴァニラ画廊のスタッフの方よりお話をお伺いすることができました。

――オリビエさんの日本の個展に至った流れについて教えて下さい。

元々ヴァニラ画廊のスタッフの1人が貴重なオリビエさんの写真集を持っており、展覧会をやりたいと言っていました。そして、去年オリビエさんが住むフランスで、ヴァニラ画廊として展示会を行った際にコンタクトを取り、その結果、今回の個展が実現しました。

――オリビエさんの作品はどの様に作られているのでしょうか。

ご自身で作りたい作品のセットを作ってから、自分の撮影をしてコラージュしています。そして、写真はデジタルカメラではなく、全てフィルムカメラで撮影されています。印刷もシルバープリント(銀塩写真)にこだわって刷られています。

――ヴァニラ画廊さんが考えるこの作品展の意義は何だと思いますか?

ヴァニラ画廊では自分の根底が揺さぶられる表現を大事にしています。そのため、特徴のある、独特な作品を作っていらっしゃる方をピックアップして呼んでいます。
彼(オリビエさん)の場合は、バービー人形を使って美術作品として仕上げているためピックアップしました。

――オリビエ・ルビュファのヤバいポイントやこだわりは何ですか?

一見してバービー人形が作品のメインである様に見えますが、彼の恐ろしいポイントは自分自身が一番好きなことだと思います。ナルティシズムが投影されていることと、バービー人形の見た目のキャッチーさがこだわりなのではないかと。

彼は人形の世界に入り込んだ自分を残したいと思って、作品を作ってきました。

また、世には「ハーレムを作りたい」と思ってやっている方もいるとは思うのですが、彼がフェティッシュなのはバービーなどの人形を使っているということだと思います。

なぜ人形の世界でハーレムを創り出したのか?

自分だけの王国を作品で作り上げる

――オリビエさんはどうして人形の世界でハーレムを体験したかったのでしょうか?

自分だけの楽園を形にしたかったのだと思います。

――オリビエさんと同じ様に人形を使った作品を作られている方はいますか?

オリビエさんに近いハーレム的な作品を作っている方だと、兵頭喜貴さんというオリエント工業の等身大の人形を用いて作品を撮っている方がいらっしゃいます。人形を飾って自宅公開もしていました。今回、オリビエさんが来日した際には見に行ったそうです。

バービー人形から感じる“エロス”

フェチとは何か? 現在のフェチ界隈の動向は?

――今回の作品展もフェチな部分が大きいかと思うのですが、現在のフェチ界隈の動向はどうでしょうか?

アートから見たフェチに限定するならば、以前に比べて、表現がしやすくなってきたと思います。どんな作家でもこだわりがあるので、フェチな部分はあります。それが、強く全面に出ているか、微弱なものなのかの違いがあるので。

以前は、こういった表現は素性を隠してやることが多かったのですが、今の若い方だと比較的強く全面に出ている方が多いのかなと感じています。

――ヴァニラ画廊さんが考える「フェチ・エロス」とは何だと考えますか?

エロスとは、生きる根源の一つだと考えます。フェチとフェティッシュは厳格に言えば違うのですが、エロスに対するスパイスの様なものでしょうか。

――そこから、バービー人形から感じる「フェチ・エロス」とは何だと考えますか?

オリビエさんはバービー人形のどこが良くてこういった作品を作っているのかということについて、何にでも成り得る非常にフラットな存在だからと言っていました。ただ、彼自身は自分自身が一番好きなので、バービー人形を分かりやすいアイコンとして使っていたとしても、エロスの対象としては見ていません。

また、人形だと日本にはリカちゃん人形やフィギュアがあります。性の目覚めの時に、お人形遊びをしている方も多いのではないでしょうか。その広い意味でのお人形さん遊びという意味で、オリビエさんの作品に何か感じるものがある人は、自分の根源的にある「フェチ・エロス」といった部分が刺激されているのかなと思います。

バービー人形も皆同じ顔をしていても、私にはそこには感情がある様に見えました。
また、自己に対するナルティシズムとバービー人形のフェティシズムが渦巻くオリビエさんの作品の数々に対して、憧れと強いこだわりを感じました。

私も小さい時、人形遊びがとても好きでした。その時、無意識のうちに、自分だけの楽園を私はそこで作っていたのかもしれません。

それを作品として、作り続けるオリビエさん。それに対して、今回私は憧れを抱き、そして自分の根底にある「フェチ」が揺さぶられたのでした。

現在は「ライチ☆光クラブ」などで知られる古屋兎丸さんの展示会を開催中のヴァニラ画廊。
自分の根底が揺さぶられる数々の展示に、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。