67時間ぶり男性救出=土砂崩れ、原因究明本格化へ―中国・深セン

 【香港時事】中国南部・広東省深セン市で20日発生した大規模な土砂崩れで、救助当局は23日早朝、発生から67時間ぶりに男性を救出した。生存者が見つかったのは初めて。男性はけがをしているが、意識はあり、容体は安定しているという。国営新華社通信などが伝えた。

 一方、中国国務院は同日、姜大明国土資源相をトップとする調査チームを立ち上げた。原因究明や責任追及が本格化する。

 男性は8メートルの土砂の下にできた40センチほどの隙間に埋まっており、発見から約3時間後に助け出された。内陸部の重慶市から出稼ぎに来ていたとされる。現場では別に1人が見つかったが、生命反応はないという。

 同日昼には生存率が大幅に低下するといわれる「被災後72時間」を迎えたが、大量の土砂に阻まれ捜索は難航。当局は4000人以上を動員して救助活動を続けている。

 報道によると、これまでに2人の死亡が確認されたほか、70人以上が行方不明。公表された名簿では、大多数が河南省や湖南省など内陸部から来た出稼ぎ労働者で、地元と言える広東省中心部の珠江デルタ地区の出身者は1人だけだった。