「インコを生きたままスーツケースに入れ、窒息死……」韓国・絶滅危惧種詐欺で被害者にもバッシング! | ニコニコニュース

ベニコンゴウインコ(c)Lea Maimone/wikipediaより
日刊サイゾー

 韓国で、驚きの詐欺事件が発覚も、被害者に対してまで冷たい視線が浴びせられている。

 被害に遭ったのは、ソウル在住のバス運転手、チョン氏(58)。インターネットを通じて、チョン氏の趣味が鳥の飼育だと知ったチェ容疑者(31)とシン容疑者(42)は2014年8月から今年3月にかけて、チョン氏に「絶滅危惧種のベニコンゴウインコの卵を手に入れる手段がある」と接近。「孵化して売れば、金になる」として、卵の購入費、孵化器購入費、海外出張経費など約2億ウォン(約2,000万円)をだまし取った。チョン氏は2人の話を本気で信じ込み、親戚などから借金までして金の工面をしたそうだ。

 計16回にわたって30個の卵を受け取ったチョン氏は、卵を孵化させるために心血を注いで世話したという。しかし、29個の卵はすべて孵化に失敗。それでもあきらめなかったチョン氏は、最後の30個目の卵で孵化に成功したのだった。

 しかし、卵から出てきたのは、なんの特徴もないただのヒヨコ。チョン氏はようやく、自分がだまされていたことに気付いた。

 怒り狂うチョン氏が両容疑者に詰め寄ると、2人は「自分たちも海外ブローカーにだまされた」と話すばかり。そして、自分たちの信用を取り戻そうと、タイに行き、ベニコンゴウインコを実際に密輸入する手に出た。実は、両容疑者はチョン氏以外の人にも同様の詐欺を働いており、タイから8羽のベニコンゴウインコを持ち込むも、その手段もずさんだった。彼らはインコを、生きたままスーツケースの中に閉じ込めていたのだった。

 こうして、8羽のうち7羽は密閉したスーツケースの中で窒息死。さらに、生き残った1匹も、チョン氏の手に渡るとすぐに死んでしまった。

 結局、事件はベニコンゴウインコの密輸入が発覚したことで明るみに。両容疑者は詐欺と密輸入の容疑で逮捕されたのだが、この事件に対する世間の怒りは大きい。

「普通の卵と区別がつかないなんて。大きさでわかるだろうよ」
「罪のない鳥たちを窒息死させたんだ。こいつらも窒息死させろ!」
「被害者も脳が沸いているな」
「これは詐欺被害者も処罰対象だろ」

 普通、詐欺に遭った被害者には同情の声が上がるものだが、この一件に関しては、密輸入する費用まで工面したチョン氏も同罪と見なす声が大きい。「ベニコンゴウインコの卵からヒヨコが孵化」だけなら笑い話で済んだが、7羽のベニコンゴウインコを窒息死させたことに対する怒りは大きいようだ。