15年の韓国経済はふんだり蹴ったり?、輸出減少、社会問題も噴出 | ニコニコニュース

サーチナ

 2015年も残すところあとわずかとなった。15年を振り返り、来るべき年の予測を行う時期となった。MERS(中東呼吸器症候群)の発生など、決して良くなかった15年の韓国経済を振り返って学ぶべき点を探してみたい。

 中国メディアの中国糧油消息網は24日、15年の韓国経済が直面した状況を解説している。記事はまず15年の韓国経済は国内外でさまざまな問題に直面し、苦難に満ちた1年となったと指摘し、韓国国内で蔓延したMERS(中東呼吸器症候群)や韓国の主力商品の輸出不振、米国のゼロ金利政策の終了などが韓国経済に大きな影響を与えたと伝えた。

 15年の韓国経済のスタートは幸先の良いものだった。15年1-3月期の経済成長率は0.8%に達し、14年10-12月期の0.3%増より高い数値を記録したからだ。専門家たちも15年の韓国経済の展望は明るいと予測していた。

 しかし5月末に発生したMERSが韓国経済に打撃を与える。記事は「百貨店、大型スーパー、映画館などが売り上げを急激に落とし、同時に中国旅行客が韓国旅行を取りやめたことにより韓国旅行業は重大な傷を負った」と紹介した。

 韓国経済に打撃をもたらしたのはMERSだけではない。韓国は輸出に依存する経済構造だが、今なお輸出は厳しい状況にある。15年1月から11月まで輸出は減少を続けている。世界経済および中国経済の減速、円安による日本の輸出競争力の上昇などが理由だ。また韓国の家計債務の増加、高齢化の加速、出生率の低下といった社会問題も噴出し、深刻化の一途を辿っている。

 MERSは韓国以外の地域でも発生したが、韓国以外の国は適切に対応し、大きな問題とはならなかった。緊急事態発生時の危機対応能力は政府の手腕と日頃の準備が問われる。世界経済の先行きが不安視されるなか、韓国経済は16年も困難が待ち受けていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)