アーケード版格闘ゲーム4タイトルの全国大会“APM D-1 FIGHTING FESTIVAL”決勝大会リポート | ニコニコニュース

文・取材:ライター H.H

●最強の座を賭けて戦う

 2015年12月26日、東京・浅草橋にて、アーケード格闘ゲーム4タイトル合同の公式オフィシャル全国大会“APM D-1 FIGHTING FESTIVAL”の決勝大会が実施された。全国から集まった代表選手達による、最強の座を賭けた闘いの模様をリポートする。

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 “APM D-1 FIGHTING FESTIVAL”は、アーケードで稼動中のALL.Net P-ras MULTIバージョン2のプラットフォームタイトル『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION』(以下、『電撃FCI』)、『GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-』(以下、『GGXrd』)、『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』(以下、『DOA5』)、『ブレードアークス from シャイニング VER.2.0』(以下、『ブレードアークス』)の合同オフィシャル全国大会。2015年11月より全国各地の稼動店舗で予選大会が行われ、各予選を突破した代表選手が東京で実施される決勝大会に出場し最強の座を争う。多くのやり込みプレイヤーたちが目標とする大型イベントだ。

■競技種目4タイトルのファン達が浅草橋に集結

 決勝大会の舞台となったのは東京・浅草橋のヒューリックホール。最強の座を決めるトーナメントは舞台演出に力が入れられており、会場には大型ライブモニタが3台設置。また出演者として『ブレードアークス』のパイロン役・下田麻美さん、『DOA5』のほのか役・野中藍さん、 『電撃FCI』の藤和エリオ役・大亀あすかさんの3名が来場して戦いを見守るなど、多くの観戦者を歓迎するイベントとなっていた。


 各競技種目はそれぞれシングル戦、一発トーナメントのレギュレーションを採用。ステージに設置された対戦筐体を使用し、全国から集まった代表選手達による最後の戦いがスタートした。

■『ブレードアークス』部門

 決勝大会の最初に争われたのは『ブレードアークス』部門。出場選手達の入場の際には、同作のパイロン役を務める声優・下田麻美さんが全選手名を紹介して会場を盛り上げた。本部門には49名の選手が出場したのだが、特筆点は多種のゲームタイトルで活躍するプレイヤーが多数存在する点。アーケードに限らず家庭用格ゲーまで楽しむ回転王選手や『ペルソナ』シリーズで有名なタヒチ選手など、得意とする分野が異なるプレイヤーどうしでどういった戦いとなるかに注目が集まった。

 決勝戦に進出したのはgamera選手(裏雪姫/パイロン)とアミカ=ハートム選手(レイジ/サクヤ)。先にgamera選手が2ラウンドを勝利して勢いで押し切るかと思われたが、アミカ選手も踏ん張り2ラウンドを奪い返す。最終ラウンドは僅かに裏雪姫が体力リードする接戦となり、残り時間が5カウントまで迫ったところでレイジの接近に対して裏雪姫の起き牽制がヒットしてフィニッシュ。gamera選手が優勝に輝いた。

 gamera選手優勝コメント「決勝戦は緊張していて、隠されたネタも出てきて危なかったですが何とか勝てて良かったです。」

 gamera選手には優勝賞品として、メダル、賞状、キャラクターデザインを担当するTonyさん直筆のサイン入り色紙、協賛のマッドキャッツ社よりヘッドセットが贈呈された。

■『恋姫演武』部門

 続いては、サイドトーナメントとして実施された『恋姫演武』のベスト4以降の試合を実施。当日の予選トーナメントは家庭用機を用いたコーナーで行われ、準決勝以降の試合がメインステージで扱われた。


 決勝戦に進出したのは大王選手(呂布/陳宮)とTSJ選手(曹操/荀彧)。お互い1ラウンドづつを奪い合い、迎えた最終ラウンド。終盤戦で呂布が画面端に追い詰められるが、曹操の前ジャンプを見逃さずに前ステップで位置入れ替えに成功。下段から1コンボを叩き込んだ後、流れるように投げを決めてフィニッシュ。『恋姫演武』部門は大王選手の優勝となった。

大王選手優勝コメント「レンさんと一緒に公式全国大会に出たいので、レンさんもがんばってください!」

 大王選手には優勝賞品として、賞状、公式全国大会出場証、NEXTON社よりキャラクター入り色紙、協賛のマッドキャッツ社よりヘッドセットが贈呈された。

■『DOA5』部門

 3タイトル目は『DOA5』部門。ここでは作中に登場するキャラクター、ほのかのキャラクターボイスを担当する声優・野中藍さんが登場して全出場選手名を紹介した。本部門には49名の選手が出場。直前の『恋姫演武』部門で準優勝となったTSJ選手も出場しており、入場時の一言コメントでは本部門での活躍を宣言していた。本作はキャラクターのビジュアルカスタマイズの自由度が高く、とくに女性キャラには各選手が思い思いのコスチュームを着せて使用していたのが印象的だったぞ。


 決勝戦に進出したのはジャワカレーアキラ君選手(アキラ)と菘選手(こころ)。アキラが序盤で打撃と投げを使い分けて流れを掴むとその後は一度もペースを譲らず、起き蹴りを避けて反撃する鋭さも見せてストレート勝利。『DOA5』部門はジャワカレーアキラ君選手が制覇した。

ジャワカレー選手優勝コメント「皆さんと対戦して貰ってここまで来れたと思っていて、とても感謝しています。これからも努力を続けてがんばっていこうと思います。ありがとうございました。」

 ジャワカレー選手には優勝賞品として、メダル、野中さん直筆サイン入りの等身大タペストリー、協賛のマッドキャッツ社よりヘッドセットが贈呈された。

■『GGXrd』部門

 続く『GGXrd』部門は49名が出場。本タイトルは2D格ゲーながら3Dを用いた映像表現が美麗で、バトルではあらゆる行動を強制的に中断できるロマンキャンセルを用いた戦法が魅力的なタイトル。2015年は『GGXrd』関連の大型イベントが多く、世界大会“EVO2015”、公式全国大会“あーくれぼ2015”、家庭用機を用いた“闘神激突”に引き続き、今回は2015年の集大成となる大会として期待された。


 トーナメント途中ではEVO2015準優勝のナゲ選手が同大会優勝の小川選手にリベンジを果たすなどの見どころがありつつ、決勝戦に進出したのはぷれぷれ選手(ジャック・オー)ともっちー選手(ソル)。第1ラウンドはソルがジャックの自由を許さずに圧勝するが、2ラウンド目はジャックが対空とサーヴァントでソルの接近をゆるさずに奪い返す。最終ラウンドではジャックがソルのファフニールや空中行動を的確にかわしつつ、ゴーストを育てて画面を広く使ってサーヴァントを誘導。体力を大幅にリードしたまま、最後は牽制をヒットさせて勝利。ぷれぷれ選手が『GGXrd』部門を制した。

ぷれぷれ選手優勝コメント「格ゲーはじめて13年ぐらいになるんですけど、初めて全国一位の座を手に入れることができました。好きなことはがんばっていれば良いことがあるので皆がんばっていきましょう!」

 ぷれぷれ選手には優勝賞品として、メダル、『ギルティギア』シリーズゼネラルディレクター・石渡太輔氏直筆サイン入り複製原画、協賛のマッドキャッツ社よりヘッドセット、ゲーム内で使用できる特別称号“APM D-1 FF2015 優勝”が贈呈された。

■『電撃FCI』部門

 トリを務めるのは『電撃FCI』部門。本部門は決勝トーナメント開始前に、家庭用機コーナーにてコスプレをして来場した選手を対象にしたコスプレ予選を実施し、最後の予選突破選手を選抜。魅力的なキャラクター達に扮したコスプレイヤー達がイベントを盛り上げた。

 決勝トーナメントでは本作に登場するキャラクター、藤和エリオ役の声優・大亀あすかさんが登場し、出場選手51名のプレイヤー名を紹介。トーナメント進行中はエリオを使用する選手を応援しつつ戦いの様子を観戦。会場は今日一番の盛り上がりを見せ、勝負どころのシーンでは大きな歓声があがり電撃勢の熱量を感じさせていた。

 決勝戦に進出したのはXYLiSH選手(桐乃)とメル選手(アスナ)。1ラウンド目はメル選手が接戦を制し、2ラウンド目はXYLiSHが圧勝。迎えた最終ラウンドでは桐乃のアスリートダッシュを主軸とした接近とラッシュが型にハマり、アスナにペースを掴ませずに大差で圧勝。XYLiSH選手が『電撃FCI』部門優勝となった。

XYLiSH選手優勝コメント「皆さん本当にありがとうございます。イグニッション、最高ですね!」

 XYLiSH選手には優勝賞品として、メダル、大亀さん直筆サイン色紙、協賛のマッドキャッツ社よりヘッドセットが贈呈された。

■告知多数

 本イベントでは決勝トーナメントとともに、各タイトルに関する大きな情報も多数発表された。『ブレードアークス』は年明けの公式大会“最前線杯”実施、『DOA5』は『戦国無双』とのコラボレーション、『GGXrd』と『電撃FCI』は闘会議2016アーケードブースでの大会などが告知された。各情報は公式ホームページに記載されるものと思われるので、新情報をチェックしてみて欲しい。