サミット警備「一体感必要」=5月の開催に向け抱負―高橋警視総監インタビュー | ニコニコニュース

 警視庁の高橋清孝警視総監が2日までにインタビューに応じ、5月に迫った主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、「関係団体や国民の皆さんとの一体感があって初めて成功する」と重大イベントの警備に向けた抱負を語った。世田谷一家殺害などの未解決重要事件についても、「ご家族の無念を晴らすため、絶対に検挙するという信念を持って引き続きやっている」と話した。

 サミットに向けた警視庁の役割として、開催地である三重県警への支援を挙げた。機動隊や警護官(SP)、パトカーなどのほか、不審な小型無人機「ドローン」を捕獲する部隊も派遣する。

 一方、2005年に英国で行われたサミットでは、会場から遠く離れた首都ロンドンで同時テロが発生した。高橋総監は「テロリストは打撃を与えて効果のある場所を狙う。東京が一番ターゲットとなりやすい」と話し、首都警備の重要さも強調した。

 テロ未然防止のため、レストランや劇場などの警備が緩やかな「ソフトターゲット」については、施設管理者に自主警備の強化を依頼。「より多くの目、耳、人的なネットワークをつくっていきたい」と述べ、市民にも安全への関心を高めてほしいと訴え、不審物を見つけたら通報してもらうよう求めた。

 未解決重要事件にも言及。「捜査以外で、巡回などの地域警察活動の中でも端緒を得るつもりでやっていきたい」と全庁を挙げて取り組んでいく姿勢を示した。事件から年月が経過し、関係者の記憶が薄れる一方、科学技術の進歩で新たな鑑定が可能になっている点などにも期待を寄せた。