​ニューヨークではすし職人に手袋着用義務付け。衛生か伝統か | ニコニコニュース

マイナビスチューデント

12月31日放送、「グッド!モーニング」(テレビ朝日)ではニューヨークのすし職人。米国ニューヨークですし職人がすしを握る際、ゴムまたはプラスチック製の手袋着用を義務付ける市当局の衛生基準に、反対の声を上げる店なども現れた。手袋着用ですしを握るということは、日本料理の伝統を壊す。さらには衛生効果がどれだけあがるかも疑問とされるためで、手袋着用の是非は寿司愛好者を巻き込んで大きな論争となっている。10月下旬には、マンハッタンで寿司を素手で握ったとして料理長が務める寿司店が一時的に閉店を命じられた。

お寿司を握る上で問題となる点は、衛生面だ。実際に素手で握るのか手袋を着用するのがいいのかには議論の余地が多く、手袋をしたからといって衛生的だとは限らない。手袋をしたまま他のものに触ってまた寿司を握ればそれは意味が無い。また寿司職人は手先で鮮度を感じるため、素手の感覚は非常に重要なものだとの職人側の意見もある。

そして手につける酢水は殺菌効果があり、衛生に一役買っているという寿司側の伝統もある。何より、寿司は職人が手で握るものというのは寿司の文化そのものだという意見が根強い。ただしニューヨーク当局は衛生面を厳しく管理している。

ところで現在の寿司職人の事情であるが、現在、日本で寿司アカデミーなどで短期間に寿司の知識と技術を習い、そのまま海外に就職して寿司職人となる日本人が増えている。東京すしアカデミーでは平日の夜間に学べるコースを開設したが、1クラス8名の定員がいっぱいだ。仕事帰りに本格的な江戸前寿司の握り方を学ぶことができ、仕事を続けながら寿司職人への第一歩を歩むことができる。

趣味としてももちろん楽しいのだが、本格的な寿司職人の道が平日8週間で学べるとあって人気だ。土日を使った40回コースなども人気がある。寿司職人としてベテランで、キャリア20年~50年を持つプロフェッショナルが教えてくれる。技術面でも指導者としての人格面でも信頼がおける講師から習えるのだ。

海外で英語を使って働きながら、寿司職人として独り立ちする。そんなキャリアの選択肢がひらけ、また日本食のニーズの高さからも寿司職人はひっぱりだこだ。やはり日本人が握ってくれるということに価値を感じるレストランが多いのだろう。