上川隆也、痴漢えん罪対策の“最前線”に驚き「そこまでしなければ…」 | ニコニコニュース

弁護士による「痴漢えん罪対策」の特別講習会に出席した上川隆也 (C)ORICON NewS inc.
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 俳優の上川隆也が6日、東京・六本木のテレビ朝日内で自身が主演するドラマスペシャル『検事の使命』(17日 後9:00)にちなんだ、弁護士による「痴漢えん罪対策」の特別講習会に出席した。「痴漢に疑われないようにする方法」「痴漢に疑われた場合の対処法」などについて、弁護士がお株を奪うような“模範解答”を連発した上川だったが、それをも回る“自己防衛策”が提示されると、「世知辛い世の中になってしまっているのは否めない。そこまでしなければいけないのか…」と驚きを隠せないでいた。

【写真】痴漢に疑われないようにする行動とは?

 講師として、ベリーベスト法律事務所で刑事事件のチームリーダーを務める巽周平弁護士が登壇。痴漢事件は「都内で年間2000件ほど起きている」といい、痴漢を疑われることのリスクの大きさを解説。「いったん、痴漢を疑われ、逮捕され、起訴され、裁判にまでなると、日本の刑事裁判の9割以上は有罪になってしまうのが現実。無罪を証明するにはかなりの労力がいるし、裁判で無罪になったとしてもその時には仕事や社会的地位、家族の信頼を失ってしまっていたりする」と話した。

 電車内でスマートフォンを操作している人は多いが、痴漢に疑われないようにするために「有効である」と、巽弁護士。「解析すれば、その時、スマートフォンで何をしていたかがわかる。例えば、ゲームをしていたことがわかれば、痴漢行為をしていないことの証明になります」。

 弁護士が駆けつけてくれる「痴漢えん罪保険」の存在や、痴漢を疑われた際、その場に居合わせた人に状況を証言してもらえるよう、連絡先を聞いておくといったアドバイスなど、上川が知らなかったことも多かったようで、「ここまでしないと自分の身を守れないのか」と、興味深く話を聞いていた。

 ドラマは、まさに電車内で起きた痴漢事件がえん罪か否か、がテーマ。昨年1月24日に放送されたドラマスペシャル『最後の証人』で、上川が演じた主人公のヤメ検弁護士・佐方貞人の検事時代のエピソードを描く。作家・柚月裕子氏による佐方貞人シリーズ『検事の使命』から短編「使命を賭ける/使命を決する」を映像化したもの。

 上川は「痴漢えん罪を題材にしていることで、いままでにない法廷サスペンスになったと思う。今回の作品は加害者も被害者もすべていて、被害者の証言のほうが力を持っていて、それによって裁判や事件の様相も一転、二転する。よくある殺人事件を題材にしていると被害者は何も言えない状態なので、証拠や犯人の証言がポイントになってきますが、そこが全く違っていて、新鮮でした」とアピールしていた。