プーチンの対「イスラム国」最終兵器か!? ロシア軍「サイボーグラット部隊」を実戦投入へ!! | ニコニコニュース

ju5ti / Banksy Stencil - Rats with weapons (from flickr, CC BY-SA 2.0)
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 古来より、戦場に駆り出されるのは人間だけではなかった。人類にとって最良のパートナーである犬はもちろんのこと、機動力を補うウマやゾウ、そして通信手段としてのハトなど、数々の動物が人間とともに活躍している。そして現代、戦争は無人機やロボットが主体となる時代へ――と思いきや、ロシア軍は到底役に立ちそうもないネズミを戦場に投入しようとしているようだ。その恐るべき計画の狙いとは……?

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■最精鋭「サイボーグラット」部隊の出現

 今月4日、ロシアの政府系通信社スプートニクが報じたところによると、過激派組織「イスラム国(IS)」掃討を理由にシリアへの軍事介入を続けるロシアが、最前線に精鋭ネズミ部隊を派遣する準備を進めているという。しかもそのネズミたちがタダモノではない。なんと彼らは、頭にマイクロチップを埋め込まれた「サイボーグラット部隊」だというのだ。

 このサイボーグラット構想を進めているのは、ウクライナとの国境に近いロストフ州ロストフ・ナ・ドヌー、南連邦大学の認知神経テクノロジー研究所に所属するドミートリー・メドヴェージェフ博士(ロシア連邦首相と同名)だ。ネズミの小さな体と抜群の嗅覚に目をつけた博士らは、その頭部にマイクロチップを埋め込み、脳の活動をモニターすることで爆発物や薬物、さらに負傷者の発見に役立てようとしている。

「犬では到底入れないような小さな隙間や瓦礫の下にも、ネズミなら難なく入ることができます」
「そして脳の活動をモニターすれば、すばやく生存者を確認することもできるし、その場所を捜索する価値があるかどうかもわかります」(メドヴェージェフ博士)

 つまり、ネズミが何らかのニオイを嗅ぎ、脳の反応として現れれば、それを解析することで周囲の状況を知ることができるというわけだ。膨大なデータ収集した博士は、ネズミの脳がニオイに対して示す反応を解析するための独自アルゴリズムを見出すことに成功。ついに構想を実現させた。そしてこのサイボーグラットは、犬や人工センサーよりも正確に作動するという。


■しかし無視できない課題も……!

 ところが、この「サイボーグラット部隊」にはいくつかの課題も残されているようだ。まず、爆発物や薬物、生存者のニオイに対してネズミが正確かつ瞬時に反応を見せるようになるには、2~3カ月に及ぶ集中訓練が必要だという。さらに、実験室で扱っているネズミの寿命は1年程度であり、せっかく訓練しても戦地で活躍できる期間はごく限られる。

「(訓練期間が長いため)若いネズミは実戦に投入できませんし、年老いたネズミは嗅覚が鈍ってくるのです」(メドヴェージェフ博士)

 テロとの戦いにおいて、部隊に安定的にサイボーグラットを供給するためには、研究室がさながらネズミの訓練所と化してしまう可能性が高いとのこと。


 しかし博士は、自らが鍛え上げたネズミたちが今後、戦場で大いに活躍することを信じて疑わない。すでに世界各地の地雷原において、地雷の場所を特定するためにハムスターが用いられている前例もあることから一層自信を深めているようだ。このサイボーグラット部隊について複数の海外メディアは、「プーチンが投入する対『イスラム国』最終兵器」などと大きく報じている。ロシアによるシリアでの軍事展開には賛否が渦巻いているが、一体このロシア軍サイボーグラット部隊が「イスラム国」の壊滅にどれほどの貢献を果たすのか、注目すべき点がまたひとつ増えたと言えそうだ。


※画像は、ju5ti / Banksy Stencil - Rats with weapons (from flickr, CC BY-SA 2.0)