日英戦闘機、年内に共同訓練=北朝鮮の核、容認せず―防衛相会談

 中谷元防衛相は9日午前、防衛省内で英国のファロン国防相と会談し、日英両国での共同訓練や部隊間交流を進めることで合意した。具体的には、年内に英空軍戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」が日本に飛来し、自衛隊機と共に訓練を行う方向で調整を進める。

 また、自衛隊と英軍が物資を融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)の早期締結を改めて確認し、防衛装備品の開発・研究に関して当局間の人的交流を進めることも申し合わせた。

 ファロン氏は、災害救援分野などに関する東南アジア諸国の能力構築支援に向け、日英防衛当局間でワーキンググループを設置することを提案。中谷氏も応じる考えを示した。

 北朝鮮による核実験について、両氏は核保有を断じて容認しないとの考えで一致。北朝鮮の弾道ミサイル発射実験の可能性や、韓国軍の対北朝鮮宣伝放送再開に関し、中谷氏は「関心を持って情勢を注視している」と述べた。

 一方、中国が海洋進出を続ける南シナ海情勢に関し、中谷氏は「滑走路建設などが急速なペースで強行されている」と懸念を表明。ファロン氏は「国際法に基づき問題を平和的に解決する必要がある」との認識を示した。