沖縄県豊見城市で昨年10月、小学4年の男児=当時(9)=が自殺した問題で、同市の照屋堅二教育長は10日、記者会見し、「現時点では自殺につながるいじめは確認されていない」と述べた。いじめの実態を明らかにするため、2回目の追加アンケート調査を実施するという。

 市教育委員会が設置した第三者委員会は、昨年9月に学校が行ったアンケート調査に男児が回答した内容から、いじめがあったと認定。今後、再発防止策などを検討し、最終報告をまとめる。

 同席した校長は、アンケートについて「10月中旬の教育指導で使う資料だった」と説明。記述に気付いたのが自殺後だった点に関し、「期日的に問題はなかったが、もう少し(確認が)早ければという思いはある」と話した。

 校長は、11月の追加アンケートで、男児をめぐり「服を引っ張られる」「物をわざと机から落とされる」など11件の記述があったと明らかにした上で、第三者委はいずれもいじめと認定しなかったとした。両親からは「男児がトイレに閉じ込められた」と訴えがあったが、確認できなかったという。