「ドラゴンクエストヒーローズII」の発売日や,2016年に展開されるコラボ企画が発表された「ドラゴンクエスト 30周年プロジェクト発表会」をレポート | ニコニコニュース

 スクウェア・エニックスは2016年1月13日,「ドラゴンクエスト 30周年プロジェクト発表会」を東京都内で開催した。同社の人気RPG「ドラゴンクエスト」シリーズは,2016年5月27日に1作めの発売から30年を迎える。この発表会ではそれを記念したさまざまなコラボレーション企画や,2016年に発売されるシリーズ各タイトルの情報が紹介された。本稿では,会場の模様をレポートしよう。

 主催者を代表して登壇した「ドラゴンクエスト」シリーズ エグゼクティブプロデューサーの三宅 有氏は,こうしてシリーズが30周年を迎えられたのも関係者の助力とファンの支援があったからこそと感謝を述べ,堀井雄二氏,すぎやまこういち氏,鳥山 明氏ら3名のクリエイターとチームを組んで作り続けてきたことを誇りに思っていると話した。

 さらに三宅氏は,今後も新しい「ドラゴンクエスト」を世に送り出すべく,守るべきところは守り,攻めるべきところは攻めるという姿勢でチャレンジしていくと意気込みを語った。


 なお,2015年に発表されたシリーズのナンバリング最新作「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」(PS4/3DS)の情報については,しかるべきタイミングであらためて公開するとのことである。

 それでは,以下に発表会でカレンダー順にアナウンスされた各タイトルの最新情報およびコラボ企画の概要を紹介していこう。

■「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」

 1月28日に発売される「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」(PS4/PS3/PS Vita)からは,1月22日にPS4版およびPS Vita版の体験版が配信されるとのアナウンスがなされた。残念ながら体験版のプレイデータは製品版に引き継げないが,ゲームの操作感や雰囲気を確かめてほしいとのことである。

 ブロックを使って世界を構築していくという内容の本作について,堀井氏は初代「ドラゴンクエスト」開発時に,16×16ドットのパーツをエディターで貼り付けながらマップを作っていったと振り返り,30年後の今,それが3Dで表現されていることに「すばらしい」とコメントしていた。


 また,何もないところから世界を構築していくのはプレイヤーにある種のセンスを要求するが,本作は誰でも楽しめるような設計になっていることもあらためて紹介された。

■「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3」

 3月24日に発売されるニンテンドー3DS用ソフト「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3」もまた,3月初頭に体験版の配信を予定していることがアナウンスされた。

 「ドラゴンクエスト」に登場するモンスターを仲間にして配合し,育成するという内容の「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズ。最新作となる“ジョーカー3”は,主人公が頭部に装着している特殊な装備と,モンスターの背中に搭乗できる「ライド」が大きなポイントとなる。


 主人公頭部の装備は,普段は見えないものを探したり,モンスターのデータを見たりといった機能があるとのこと。
 またライドは本作に登場する500種類以上のモンスターすべてにおいて可能で,乗ることによって強くなるなどの効果を得られるという。

■「リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト 竜王迷宮からの脱出」

 30周年記念プロジェクトとして,幕張メッセにて5月13日〜15日に開催される「リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト 竜王迷宮からの脱出」では,イベント公式サイトにて1月14日23:59まで特別先行チケットを販売することがアナウンスされた。

 堀井氏は,従来のリアル脱出ゲームのクリア率が7〜10%と難度が高いことに触れ,今回は「ドラゴンクエスト」を題材にしていることから,制作を手がけるスクラップに「皆に竜王と対面できるようにならないか」というリクエストを出したことを明かした。

■「ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり」

 「ドラゴンクエストI」の発売日と同じ5月27日には,「ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり」(PS4/PS3/PS Vita)がリリースされるとアナウンスされた。詳細な情報については,2月1日発売の週刊少年ジャンプを皮切りに,順次公開されるという。

 堀井氏は,30年前の1986年には,まさかここまでシリーズが続くと考えていなかったとコメント。また1986年5月27日当日は,すでに「ドラゴンクエストII」の開発中だったという。一方,市村氏は誕生日に「ドラゴンクエストI」をプレゼントしてもらったとのエピソードを披露した。


 また堀井氏は,「ドラゴンクエストIII」の発売日には販売待ちの人達が形成した行列を見に行き,「お茶でも差し入れたほうがいいのかな……」などと考えていたそうだ。

■「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」

 2016年夏には,アーケード用カードゲーム「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」が稼働するとの情報も明かされた。市村氏によると,夏休みの開始に先駆けた6月下旬を予定しているという。


 そのほか会場では,ゲームに使用する「モンスターチケット」にはモンスターの大きさに応じて大中小の3サイズがあることや,チケットにプリントされるモンスターのポーズをプレイヤーが選択できること,また筐体に設置されたスキャナーのデザインが「ドラゴンクエストV」の「ドラゴンの杖」をモチーフにしていることが紹介された。

■「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」

 7月から8月にかけては,全国5都市にて「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」が開催される。会場はいずれもアリーナクラスとなっており,かつ全体で40万規模の集客を想定していることから,かなり大規模なプロジェクトであることが分かる。

■「ドラゴンクエストミュージアム」

 7月下旬から9月中旬にかけては,「ドラゴンクエストミュージアム」が東京・渋谷ヒカリエホールにて開催される。


 このイベントでは,職人によって再現された「ロト装備」のフルセットを筆頭に,「ドラゴンクエスト」シリーズのナンバリング各タイトルをコンセプトにした展示や映像などを用意。また堀井氏によると,アトラクションの一つである「モンスターパーク」では,実際にモンスターと触れあえるような要素もあるという。
 さらなる情報は,2月15日以降順次公開されるとのことだ。
 堀井氏によると,「ドラゴンクエストIII」をテーマに,人気キャラクターなどが登場するそうだ。

■「ドラゴンクエスト×ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」

 時期は未定だが,2016年内にユニバーサル・スタジオ・ジャパンとのコラボプロジェクトの実施を予定していることも明かされた。堀井氏は「一種のアトラクション的なもの」と表現していたが,詳細は後日あらためて公開される。

■30周年記念企画の締めくくりとなる「ドラゴンクエストXI」の進捗は?

 続いて,堀井氏が「ドラゴンクエストXI」に少しだけ言及。それによると物語はほぼ作り終えており,またゲーム冒頭は実際に遊べる内容に仕上がっているとのことだ。ただしボリュームが大きく物量が多いため,「30周年のうちにリリースできればいいかな……」とのことだ。なお,ここでいう30周年とは,市村氏によると2016年5月27日から1年間のことを指すという。最後に堀井氏が「すごく良いゲームになっているので,今後に期待してください」とし,市村氏が「30周年記念企画はすべて『ドラゴンクエストXI』の発売に向けて,全スタッフ全身全霊で進めています」とまとめていた。

■「ドラクエ」ファンの本田 翼さんが「星のドラゴンクエスト」のテレビCMに起用

 発表会の最後には,スマートフォンゲーム「星のドラゴンクエスト」(iOS/Android)のテレビCMに,モデル/タレントの本田 翼さんが起用されることがアナウンスされた。

 会場には,本田さんがゲストとして登壇。本田さんは,大の「ドラゴンクエスト」ファンであることを公言しているが,出会いはお兄さんがプレイしていたことだったという。実際に自身で初めてプレイしたのは,ゲームボーイ用ソフト「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド」およびPS2版「ドラゴンクエストV」とのことだ。

 現在23歳である本田さんのファン歴は10年以上におよぶが,今なおプレイの前日に食料の買い出しを済ませておき,1日中,ときには18時間以上も遊んでいるという。また「防具はその街で一番高いものを買わない気が済まない」「ボスの放つ『いてつくはどう』が理不尽」といった感想も述べていた。

 さらに好きなキャラクターを問われると「スライムナイトのピエール」と答え,堀井氏には「『ドラゴンクエストVI』のバーバラは,マスタードラゴンなのですか?」との質問をぶつけるなど,熱心なファンならではの発言をした本田さん。ちなみにバーバラの正体に関しては,堀井氏が「そうなのかな,と思わせる部分が確かにありますけれど,はっきりさせてしまうとつまらないから」と説明していた。

 そんな本田さんは「ドラゴンクエスト」シリーズ全体に関して,「子どもの頃と,大人になってからとで感じ方が変わる」とし,「大人になると,ただ楽しいゲームというだけでなく,物語の奥深さに気づいた」とコメント。また「最近のゲーム(とくにオンラインゲームなど)では,ずっと続いていくものもありますが,物語の結末が好きなので『ドラゴンクエスト』シリーズではぜひエンディングを用意して欲しいです」とも語っていた。

 また本田さんは「ドラゴンクエストXI」の発売ももちろん楽しみにしているとのことで,今は3DS版とPS4版のどちらにするか迷っているという。個人的な好みや仕事との兼ね合いなどを考えると3DS版に軍配があがるとのことだが,家でも遊びたいので「結局どっちも買うと思います」と,これまた熱心なファンだからこその発言をしていた。

 なお本田さんが起用された「星のドラゴンクエスト」のテレビCMは2月下旬より公開される予定とのこと。収録現場では,本田さんがゲーム内のとある装備を着用しさまざまなシーンを撮影したとのことで,中には宝箱を漁るようなシーンもあるという。そうした本田さんの演技を見た堀井氏と市村氏は,「ドラクエが本当に好きだということが伝わってくる」と太鼓判を押していた。

 最後に,本田さんが「ドラゴンクエスト」30周年を祝いつつ,「これから何年も何十年も続いていくシリーズだと思いますの,私もずっとファンでいます」との応援メッセージを送り,発表会を締めくくった。

リンク:ドラゴンクエスト30周年ポータルサイト

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関連タイトル:
・PS4 ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
・3DS ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
・PS4 ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり
・PS Vita ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり
・PS3 ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり
・PS Vita ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
・PS3 ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
・PS4 ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
・3DS ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3
・iPhone 星のドラゴンクエスト
・Android 星のドラゴンクエスト

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