テロで市民2人死亡=東南アジア初、IS犯行声明―爆発相次ぎ銃撃戦・ジャカルタ | ニコニコニュース

 【ジャカルタ時事】インドネシアの首都ジャカルタ中心部で14日、自爆テロとみられる複数の爆発と銃撃戦が発生し、容疑者の男5人を含む7人が死亡、24人が負傷した。AFP通信などによると、過激派組織「イスラム国」(IS)が「インドネシアにおけるカリフ国の兵団が十字軍の仲間を攻撃した。武器と自爆ベルトで戦い、仕掛けた爆弾を爆発させた」と犯行声明を出した。東南アジアでISを名乗る集団がテロを実行したのは初めてとみられる。

 ルフット政治・治安担当調整相は死亡した5人の容疑者のうち3人は警察に射殺され、2人は自爆死したと述べた。また、死亡した市民2人はインドネシア人とカナダ人。国家警察によると負傷者の中には外国人4人が含まれている。

 調整相によると、爆発は計5回発生。1回は米コーヒー・チェーン大手「スターバックス」の店舗内、1回は店舗の外、残りの3回は店舗近くにある警察官詰め所周辺で起きた。

 警察当局者によると、容疑者の一部は銃で武装し、爆発後に警察官と銃撃戦になった。ジョコ大統領は報道陣に対し、「国民は恐れないでほしい。われわれはテロに負けない」と語った。

 現場となったコーヒー店は、日系企業も入居する「スカイラインビル」1階で営業。ジャカルタの目抜き通りに面し、日本大使館からも近く、老舗百貨店サリナデパートの隣にある。ジャカルタの日本大使館によると、死者に日本人は含まれておらず、負傷者も確認されていない。

 スカイラインビル内に勤める団体職員の日本人男性によると、爆発音は断続的に聞こえ、すぐにビルから退去するよう当局に促された。警察は狙撃班を含む多数の警察官をビル周囲に配置し、付近の道路を封鎖した。

 インドネシアでは、若者を中心にISの支持者が増加しており、昨年12月にはIS支持者ら計11人が自爆テロを計画したとして逮捕された。警察は年末年始にテロが起きる可能性もあるとして、警戒を強めていた。