PayPalがbitcoin起業家を取締役会に加えて貨幣の未来に注力 | TechCrunch Japan

PayPalは、フィンテック界のベテランでbitcoin起業家のWences Casaresを取締役会に加え、同社の貨幣と通貨の未来へ向かう姿勢を顕著に明らかにした。

アルゼンチン出身のCasaresは、今日までの41年で多くの経験を積んでいる。彼は現在、XapoのCEOおよびファウンダで、そのbitcoin決済スタートアップはこれまで4000万ドルを調達しているが、過去の彼のベンチャー企業にはデジタルウォレット企業Lemon(2014年にLifrLockが4260万ドルで買収)、アルゼンチン初のISP、ネット上の証券会社Patagon(スペインの銀行Banco Santanderが7億5000万ドルで買収)、ニューヨークのWanako Games、などがある。

明らかに金融テクノロジの先駆者であるCasaresは、今では、最近の一連のbitcoin開拓努力でいちばんよく知られており、PayPalが取締役会の九人目のメンバーとして彼を迎えたのもそのためだ。

PayPalは2014年に、bitcoinをプッシュする大きな動きをさまざまな形で見せた。たとえば将来性のあるbitcoin企業を見つけて買収し、また、同社の世界的なビジネスにとって新たな機会を開きうる、代替決済技術に対する注力と認識を高めた。

PayPalの社長でCEOのDan Schulmanは声明文で次のように述べている: “私もWencesを弊社の取締役会に歓迎するPayPalの役員とPayPalの全チームの一員だ。Wencesの、商業の未来に対する独特な見方は、全世界の人びとのために貨幣の管理と動きを変容させようとするPayPalのビジョンと理想的に整合している”。

一方Casares自身は、“貨幣の変容を世界的な規模で推進することに専念している、代表的なグローバル企業の取締役会でお役に立てることは光栄である。PayPalの取締役会および首脳陣と協働して、彼らの強力なビジョンの実現努力の継続にご奉仕していくことが楽しみである”、と語っている。

bitcoinは今でも、デジタルのゴールドラッシュ2.0として無視している人も多いかもしれない。本誌もそのことを、過去に何度も取り上げてきた。しかし、暗号通過を支える技術そのものは、未来の大きな可能性を秘めている。まず第一に、それは国際的な貨幣転送の苦痛をやわらげる。“bitcoin”は、その名前が人びとを遠ざけるかもしれないが、実際に取引に利用している人たちは、非常に低い料金など、ブロックチェーン技術の利点を利用できるし、その際、そこにbitcoinが関わっていることを知らない場合もありえる。オンライン決済の元祖で、創業時には真のディスラプターだったPayPalが、これらの新し可能性を積極的に迎え入れようとしていることは、とてもエキサイティングだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。