2015年の自殺者は前年より1456人少ない2万3971人(速報値)で、6年連続で減少したことが15日、警察庁のまとめで分かった。2万5000人を下回ったのは18年ぶり。

 統計を取り始めた1978年以降の自殺者は累計101万143人に達した。内閣府の担当者は「政令市が約40年かけて消滅する規模。経済の好転などでピークより1万人以上減ったが、1日当たり66人が自ら命を絶っており、各省庁と連携して対策を強力に推進したい」としている。

 昨年の自殺者のうち、男性は745人減の1万6641人と、7割を占めた。女性は711人減。国内人口10万人当たりの自殺者は20人から18.9人に低下した。

 37都道府県で前年を下回り、減少率が最も高かったのは36.2%減の高知。23.1%減の徳島、20.2%減の山梨が続いた。増加率は19%増の岡山、17.1%増の石川、10.3%増の熊本の順に高かった。

 内閣府自殺対策推進室によると、東日本大震災関連の自殺は、昨年1〜11月で22人。うち福島が19人と突出し、岩手2人、宮城1人だった。過去5年間で計161人となり、福島が半数を占めた。