名言豊富な「人生を変えたマンガ」TOP5―『SLAM DUNK』は不動の人気! | ニコニコニュース

『SLAM DUNK-完全版』1巻(井上雄彦/集英社)
ダ・ヴィンチニュース

 マンガを読んで感銘を受けた経験はあるだろうか? え、たかがマンガって!? いやいや、マンガには深いメッセージがこめられているもの。ときに読者の人生を変える“きっかけ”を与えてくれることだってあるのだ! というわけで、新年一発目のマンガランキングのテーマは、「人生を変えるきっかけをくれたマンガ」。名セリフ、名シーンが満載の作品が並んだぞ。【調査対象:全国の40歳未満の男女262名 2015年11月実施】
■1位:安西先生の名セリフは、まさに人生の指標
『SLAM DUNK-完全版』1巻(井上雄彦/集英社)

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 マンガ好きの人生を変えた作品として王者に輝いたのは、やはりこのマンガ。バスケットボールに情熱をそそぐ男たちの姿を描いた、『SLAM DUNK』だ。本作の名セリフといえば、バスケ部監督・安西先生による「諦めたらそこで試合終了ですよ」。本作を読んだことがない人でもどこかで耳にしたことはあるだろう、伝説的名言だ。「いつも諦めることが多かったが、このセリフが心に響いた」「このセリフが頭から離れない」など、安西先生に励まされた読者が非常に多いよう 。また、「『SLAM DUNK』をきっかけにバスケにめぐりあえた」「バスケの魅力やおもしろさが理解でき、自分も部活でがんばった」というように、本作をきっかけにバスケに打ち込んだという声もみられた。まさに、青春時代を変えるきっかけになった一冊なのかも。

■2位:“仲間の大切さ”を教えてくれる冒険譚


『ONE PIECE』1巻(尾田栄一郎/集英社)

 2位にランクインしたのは、『ONE PIECE』。本作が支持された理由として多かったのが、“キャラクターが魅力的”という点だ。「それぞれのキャラクターが自分の信念に向かって戦っている姿が良い」「それぞれのキャラにグッとくるセリフがある」「ルフィの友情や人柄の熱いところに何度も感動した」など、各キャラクターの人となりが響いているよう。さらには、「大人になっても(逆に、大人になってから)ジーンとしたり、意味がわかったりする名言が多いと思う。また、『ONE PIECE』がきっかけで友達が増えたり、話が盛り上がったりしたことも多かった」と、リアルな人間関係を築く上でも、本作が多々影響しているという声もあった。“仲間の大切さ”を知るには、ぴったりの作品と言えそうだ。

■3位:ぐーたらでも人生どうにかなるもの!?


『ドラえもん』1巻(藤子・F・不二雄/小学館)

 1位2位と若干毛色が異なる作品、『ドラえもん』が3位に登場。今回のアンケートで、本作は最も世代を超えて愛されているという結果が出ており、「大人が読んでもおもしろい」「大人になってからも意外と深い意味を感じられる」など、“大人になっても楽しめる”という声を集めた。また、意外な意見としては、「のび太の何事にもお気楽な考え方に、自分ももっと気持ちにゆとりを持って過ごせば良いんだなと思うことができた」というものも。確かに、のび太のお気楽さは、忙しない現代人に欠けている部分なのかも。これは、“がんばりすぎなくても良いんだよ”という、藤子先生からの隠しメッセージか!? とはいえ、全人類がのび太みたいになったら、この世の終わりだ。

■4位:“人の命”はお金で買える? 買えない?


『ブラック・ジャック』1巻(手塚治虫/秋田書店)

 4位にランクインしたのは、不朽の名作『BLACK JACK』。いまもなお読み継がれている、“命”をテーマにした作品だ。命を救う代わりに法外な報酬を要求する医師、ブラック・ジャック。彼の振る舞いを通して、登場人物たちは“命の重み”というものを痛感させられる。それは読者も同様で、「命の大切さを教えてくれた」「人の生死を目の当たりにしてなお、力強く生きていく、そんなメッセージを感じられた」など、本作から尊いメッセージを受け取った人が多い。また、絶対にブレない生き方を貫くブラック・ジャックの姿から、「物事に真摯に向き合う姿勢を教わった」という意見もあり、なかには「人を助けることに興味を持った」というように、自分の将来を考えるきっかけになった読者もいたようだ。

■5位:苦しい受験戦争を生き抜くバイブルか


『ドラゴン桜』1巻(三田紀房/講談社)

 5位に登場したのは、『ドラゴン桜』。テレビドラマ化もされた人気作で、作中で紹介される受験テクニックや勉強法が大きな話題を集めた。本作の冒頭で語られる「世のなかのルールは、頭のいいやつに都合のいいように作られている」というセリフは、社会を知らない者からすれば衝撃的であり、かつ絶望的でもある。それに感化され、一生懸命勉強に励んだ、という読者も多いのだろう。「受験や進路の参考になった」という声にあるように、まさに受験まっただ中の学生からすれば、参考書よりも役に立つマンガなのかもしれない。マンガと受験という、一見相反するもの同士を組み合わせた異色のエンタメ作品は、ピンポイントでその世代に刺さったと思われる。

 そのほか、

・『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(和月伸宏/集英社)


「剣心がかっこよく、悩んだり迷ったりする姿も応援したくなる。言っていることも筋が通っていて胸に刺さる」
・『働きマン』(安野モヨコ/講談社)
「女性のたくましさを感じる」

 など、“主人公のかっこいい生き様”に影響を受けた読者が多いよう。

 その一方で、

・『ぼのぼの』(いがらしみきお/竹書房)


「ぼのぼのを通して哲学を学んだ」

 と、シュールな作品から「人生とはなにか」を学んだ人も。

 こうしてみると、実に幅広いラインナップ。どんなマンガにも、メッセージはこめられているということだろう。もしも人生に躓きそうなときは、思い切って知らないマンガを読んでみる、というのもひとつの手かもしれない!

文=前田レゴ