わが「J-20」戦闘機の最初の餌食はインド軍機かそれとも日本の自衛隊機か=中国メディアが妙に力説 | ニコニコニュース

わが「J-20」戦闘機の最初の餌食はインド軍機かそれとも日本の自衛隊機か=中国メディアが妙に力説
サーチナ

 中国メディアの新浪網はこのほど、「殲-20(J-20)戦闘機が最初に撃墜するのはどいつだ。日本とインドの心理に影」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、「米中に本格的戦争が発生する可能性は少ない」と主張。その上で、J-20は米国のF-22には差をつけられており、エンジンも劣っているが、J-20が存在すれば、「F-22も中国の周辺で理不尽な挑発行動もできなくなる」と主張した。

 さらに、「J-20は単に先進的な戦闘機であるという、そういう単純な存在ではない。空母、原潜、弾道ミサイルと同様に戦略的威嚇能力を備えるスーパー・ウェポンだ」と論じた。

 文章は、中国の周辺国として「戦闘発生」の事態がありえる国としてインドと日本を挙げた。両国とも先進的兵器を渇望しつづけてきたと論じ、インドはロシアのPAK FAを求めており、日本はF-35を頼りとして、「心神」を開発中と紹介した。

 インドが求めるPAK FAについては、ロシアが防空ミサイルのS-400と「込み」でなければ売らないと主張していると紹介。さらに、ロシアがインドにPAK FAを売ったとしても、自国が運用する同型機より性能を落としており、中国のJ-20よりも有利である保証はないと断じた。

 記事は、J-20に比べてPAK FAが優秀なのはエンジンだけであり、電子装置も、武器類も、操縦士もすべてJ-20にはかなわないと主張した。また、インドが自国でPAK FAを生産できないと指摘し、補給ができないために半分も撃墜されれば、インドは制空権を完全に喪失すると論じた。

 日本については現役のF-15Jは「中国のJ-11Bに対抗するのも困難。J-20についてはいわずもがなだ」と酷評。日本が「心神」を開発中だが、「日本に先進的なエンジンを開発する能力はない。したがって心神は“心臓病”持ち」と断じた。

 さらに「心神」の開発が成功してもJ-20は「石で卵をつぶす」ような楽な戦いができ「離陸できたらすぐに大量に撃墜されるだろう。このことは、操縦士の心理にとっても重苦しい刺激になるだろう」と論じた。

 なお、上記記事が論評した「心神」は、三菱重工業などが開発に着手した「先進技術実証機(ATD-X)」を指す。「心神」は通称で、正式には用いられていない。

 ATD-Xで得られた知見により、日本が戦闘機を開発するかどうかは未定。ATD-Xは本物の戦闘機よりも小さく、実証機であるため武器搭載能力はない。しかし中国メディアはしばしば、「J-20と“心神”が戦わば」というテーマの記事を発表している。日本の戦闘機開発が、よほど気になっていると理解することができる。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)