中国で「世界最古の茶葉」を確認 2150年前、前漢皇帝の墓から | ニコニコニュース

中国で「世界最古の茶葉」を確認 2150年前、前漢皇帝の墓から
サーチナ

 中国で、現在から2150年以上前の茶葉が確認されていたことが分かった。前漢の皇帝の墓から出土したもので、中国人研究者は2008年に茶葉との見方を示していたが、英国の科学雑誌に論文が掲載されたことで、改めて話題になった。

 中国・陝西省メディアの華商報によると、茶葉が発見されたのは同省咸陽市にある、前漢6第皇帝の景帝(在位:紀元前156-同141年)と皇后を葬った漢陽陵だ。副葬品として木製の馬や漆容器、穀物、ネギ科植物の一部、動物の骨などが見つかった。有機物の副葬品が多く見つかったのが特徴という。

 茶葉は芽の部分を用いており、高級品だったと考えられるという。これまで発見された最も古いの茶葉は北宋()時代のものだった。茶葉は年月が炭化して痕跡が残りにくいとされるが、漢陽陵ではさらに1000年以上さかのぼる茶葉が見つかったことになる。

 記事によると、チベット西部のガリ地区(アリ地区)の寺院でも、現在から1800年前の採取されたと考えられる茶葉が出土した。これらの茶葉からはカフェインや茶のうま味成分のひとつであるアミノ酸のテアニンが検出されていることも、現在の茶と同様の生物学的特徴を示すものとされる。

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◆解説◆


 茶を利用し始めた地域については、四川・雲南省説や東南アジア山岳部説、中国南東部説などさまざまな説がある。ミャンマーには茶葉を発酵させて漬物のように食べる(ラペソー)という食品があるため、「茶は古い時期には食品として利用され、その次に煮出して汁を飲むようになった。煮出して汁を飲むのは中国における伝統薬と同じ発想だ」との指摘もある。(編集担当:如月隼人)(写真は華商報の13日付の上記記事報道面から)