「将来ある若者がなぜ」=犠牲となった学生の知人ら―バス転落 | ニコニコニュース

 長野県軽井沢町のバス転落事故で犠牲となった乗客は、全員大学生だった。自宅などでは、家族や知人らが「将来ある若者が、なぜ」と早過ぎる死を悼んだ。

 林晃孝さん(22)は法政大の3年生。同じゼミに所属する10人が事故に巻き込まれ、同級生も亡くなった。川崎市のマンションにある林さんの実家は留守。訪れた小学校の同級生という男性(22)は「同じサッカーチームに入っていた。林さんはレギュラーで、みんなにとても優しかった。悲し過ぎます」と肩を落とした。マンション住民の女性は「気の毒で、人ごととは思えない。信じられない」とショックを隠し切れない様子で話した。

 小嶋亮太さん(19)と大谷陸人さん(19)は東京農工大の1年生でともにラグビー部所属。部員4人でツアーに参加した。ラグビー部のホームページには「今年こそは1部リーグに昇格できるようがんばります。僕個人としても部全員としても一生懸命ラグビーに励みたいと思います」と新年の決意を述べる小嶋さんのメッセージが。書き込み時刻はバスが発車した後とみられる14日午後11時半ごろだった。

 さいたま市の早稲田大4年阿部真理絵さん(22)の自宅では、母親がインターホン越しに「お答えできない。察してください」とだけ話した。

 東海大体育学部生涯スポーツ学科1年の池田衣里さん(19)は高校時代からテニスに打ち込んでいた。大学の男性職員は「両親は憔悴(しょうすい)し切った様子だった。将来ある若者が、なぜ」と、言葉を詰まらせた。