長野県軽井沢町のバス転落事故で犠牲になった早稲田大国際教養学部4年、小室結さん(21)の母(52)が16日夜、川崎市内で取材に応じ、「まだ信じられない」などと沈痛な表情で語った。

 この日夜、同市内の斎場で営まれた小室さんの通夜には友人ら約1200人が参列し、突然の別れを惜しんだ。母は「娘は本当にたくさんの人にお世話になってきた。ありがたい」などと謝意を示した上で、感情を抑えたような表情で「娘は『将来、みんなが楽しく過ごせる街づくりがしたい』と話していた。天国からの方が街がよく見下ろせるから逝ってしまったのかも」と語った。

 母によると、小室さんは、何事にも全力投球で取り組むタイプ。「1分1秒を惜しんでいろんなことをしようとしていた」という。

 バスを運行した「イーエスピー」(東京都羽村市)に対しては、「倹約して旅行に行こうという学生の安全は守られるべきだ」と訴えた。