21日発売の週刊文春に、甘利明経済財政担当相や同氏秘書が業者への口利きの見返りに現金を受け取っていたなどとする記事が掲載されることが20日、分かった。甘利氏は記者会見で説明を尽くす考えを示した。

 記事によると、千葉県内の建設会社関係者が、独立行政法人都市再生機構(UR)とのトラブル処理を甘利事務所に依頼。決着した謝礼として甘利氏秘書に500万円、甘利氏本人に50万円を手渡したが、一部は政治資金収支報告書への記載がないなどとしている。

 甘利氏は20日夜、内閣府で記者会見し、「今後、国民に疑惑を持たれることがないよう説明責任を果たしていきたい」と述べた。記事内容に関しては、「私自身は国民から後ろ指をさされる行動は取ったことはない」と強調した。

 これに関し、菅義偉官房長官は同日の記者会見で、「政治資金の取り扱いについて疑問を持たれるようなことがあれば、政治家自らが説明していく必要がある」と述べた。

 一方、民主党の枝野幸男幹事長は会見で、「厳しく問いたださなければならないことがたくさんある」と指摘。維新の党の松野頼久代表も党会合で「しっかり追及していく」と語った。