日本で積極的に技術開発、中国自動車メーカーの実力が着実に向上 | ニコニコニュース

日本で積極的に技術開発、中国自動車メーカーの実力が着実に向上
サーチナ

 数ある中国自主ブランド車のなかからフォルクスワーゲンを超える人気ブランドが誕生するのはまったくの夢物語というわけではなさそうだ。中国メディアの捜狐は14日、中国自動車メーカー「長安汽車」が中国自動車市場において着実に成長していることを伝えている。

 長安汽車は2015年、中国自動車市場において生産台数と販売台数がともに100万台を突破、販売量は13年に比べて30.9%も増加した。中国自動車市場の規模は2000万台を超えており世界トップとなっている。世界の自動車メーカーが中国市場でしのぎを削っており、消費者自身も自動車を選ぶ時代になっていると記事は指摘。したがって長安汽車の15年の販売台数は実力に裏打ちされたものであるといえる。

 記事は興味深いデータとして、長安汽車を選んでいる消費者の37%が合併ブランドからの乗り換えであることを伝えている。これはつまり長安汽車の「ブランドイメージ」が大きく向上していることを意味している。

  中国人はメンツを愛するゆえ、自らの収入を超えた自動車の購入をいとわない傾向がある。従って長安汽車の現在のブランドイメージは一部の合併メーカーのブランドイメージを超えているとも言えそうだ。ある調査によれば中国人にとって長安汽車は中国国産車のなかでもっとも購入したいブランドに選ばれていることからも、長安汽車のブランド力向上が見て取れる。

 長安汽車のブランドイメージはなぜこのように向上したのだろうか。記事は「自動車技術開発に絶え間なく打ち込んでいる」ことが長安汽車躍進の秘訣であると強調。一般的に言えば、中国企業は短期的な利益を追い求めがちだ。しかし長安汽車は販売量だけに注目するのでなく技術開発に打ち込み品質を向上させることを心がけた。その結果「技術の長安汽車」としてのブランドイメージが定着、そのブランドイメージが販売量の増加を促進したのだという。

 長安汽車は日本の横浜市内に「長安日本設計センター」を開設しているほか、16年7月には日本法人「長城日本技研」を設立した。日本の人材を採用し、積極的に技術開発に取り組んでいることの現れといえるが、その結果も中国国内で数字として現れているとも言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)