<メモリーズ 追憶の剣>イ・ビョンホン主演 剣アクションの迫力と濃密な愛の物語 | ニコニコニュース

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 韓国人俳優のイ・ビョンホンさんの主演映画「メモリーズ 追憶の剣」(パク・フンシク監督)が23日に公開される。映画は高麗末期を舞台に、4人の剣士たちが運命に導かれるように戦いの場へと引きずり込まれていく姿を描く。「王になった男」(2013年)以来4年ぶりにイ・ビョンホンさんが韓国映画で主演を務めているほか、韓国の人気グループ「2PM」のジュノさんや韓国人として初めてカンヌ国際映画祭審査員を務めた女優のチョン・ドヨンさんらが脇を固めている。

【動画】映画「メモリーズ 追憶の剣」予告編

 高麗末期、ユベク(イさん)、ウォルソ(チョンさん)、プンチョン(ペ・スビンさん)という3人の剣士は、最強とうたわれた3本の剣で世を変えようと反乱を起こす。しかし、ユベクの裏切りで計画は失敗してプンチョンは命を落とし、ウォルソはプンチョンの子とともに姿を消す。18年後、強大な権力を握ったユベクは、ある日、自ら主催した武術大会でウォルソにそっくりな剣さばきの少女を見つけ……というストーリー。

 今作は時代劇であり、本格的なソード(剣)アクションに目を引かれるが、それを上回るほどの濃密なストーリーが魅力を放っている。時代に翻弄され、愛する人とすら戦わなければならなかった男女の姿は、深く激しい、そしてなによりも悲哀に満ちた愛の物語を奏で、魂の奥底から揺さぶれるような衝撃を受けた。ビョンホンがスタントなしで挑んだワイヤアクションはダイナミックで迫力に満ち、さらに言葉の深みと美しさを感じさせるような印象的なせりふも味わい深い。愛と野望のいずれをも手にしようとした男が、それゆえに葛藤する姿は痛ましくもあり切なくもあるが、その愚直さに心をぐっとつかまれる。23日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。