米国人大学生を拘束=対話への思惑か―北朝鮮

 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は22日、観光目的で入国した米国人の大学生が敵対行為を行ったとして、関係当局が拘束し調査中だと報じた。同通信は、この学生は、米政府の影響を受け、北朝鮮内部の団結を壊す目的で入国したと主張した。

 北朝鮮は11日、米CNNテレビを通じ、米国籍とされる男性をスパイ行為容疑で拘束していると明らかにした。米国人の拘束情報を相次いで伝えることで、米政府の関心を引き、対話につなげたい金正恩体制の思惑があるとみられる。

 米国務省のトナー副報道官は22日、「北朝鮮で米国人が拘束されていると報道されている件については、米国の利益代表部を兼ねるスウェーデン大使館と緊密に協力している」と述べるにとどめた。