​センター試験、初のスマホ不正が発覚。全教科無効に | ニコニコニュース

マイナビスチューデント

1月18日放送、「FNNスピーク」(フジテレビ)では、センター試験。1月16日と17日の2日間行われた大学入試センター試験で、スマートフォンの不正が初めて確認された。静岡県内の試験場で、外国語の試験中、スマートフォンが使われた他、都内では問題冊子を持ち出す不正行為があったが、問題の漏洩などは確認されていないという。

さらにカンニングペーパーや定規の使用など、5都県で7件の不正が確認され、男女7人が受験した全教科を無効とする処分を受けることとなった。大学入試センター試験では、2015年までの10年間で65件の不正があった。だがスマートフォンの利用が確認されたのは今回が初めて。大学入試センターは「不正行為が生じたのは残念。同じような不正が起こらないように具体策を検討していく必要がある」と語っている。

カンニングは、2011年に京都大学の試験で、試験中に携帯電話から質問投稿サイトに問題文が投稿されるなどの事件が発覚し、震災前大きな問題となっていた。手口は試験監督から死角になるところで携帯電話を股に挟んで操作し、数学の問題を投稿するもの。複雑な数式の記号などは予め変換文字に登録するなど、用意周到なカンニング作戦だったことが明らかになった。結果は不合格で、合格していた早稲田大学も取り消されている。

これを受けてカンニング対策が強化された。試験直前に一旦、携帯電話スマートフォンを卓上に置かせて電源を切らせた上で再度しまうように指示をだすなど、カンニング対策が取られた。また試験中の巡回を増やす、見回りを徹底させるなどの監視強化も実施することになった。また指定された封筒内に携帯電話を封入させた上でかばんにしまわせるなどの方式を取る大学も出てきた。

また罰則も強化され、かばんの中から携帯電話の振動音がしただけで失格にする青山学院大学のケースや、携帯電話が鳴った際はカバンごとまとめて会場の外に出すとした明治大学の例もあった。

現在では、電源が入っている携帯電話の位置を特定するシステムも開発され、位置情報の精度は誤差40センチメートルほど。コストパフォーマンスの観点から入試ではまだ使われていないが、開発された技術は高いセキュリティを求める場所でシステムが稼働している。