米東部沿岸に記録的大雪=交通事故などで19人死亡―経済損失1190億円 | ニコニコニュース

 【ニューヨーク時事】米東部沿岸を襲った暴風雪により、各主要都市で23日、交通まひや航空便の欠航が続いた。米メディアによると、一部地域では最大1メートル超の積雪を記録。約8500万人が大雪の影響を受け、経済損失は10億ドル(約1190億円)に上ると見込まれている。

 最大都市ニューヨークでは23日深夜まで雪が続き、積雪量は68センチと過去2番目を記録した。除雪作業を急いでいるが、週明けの通勤の足に影響が出る可能性もある。

 ノースカロライナ州やケンタッキー州などでは、道路凍結に伴う交通事故で少なくとも13人が死亡。ニューヨーク州などでは雪かき作業中に4人が死亡した。バージニア州では低体温症で2人が犠牲になった。ノースカロライナ州では約15万人、ニュージャージー州では約9万人が停電の影響を受けた。沿岸部では洪水も発生し、一部家屋に床下浸水の被害が出た。

 首都ワシントンやメリーランド州ボルティモア、ペンシルベニア州フィラデルフィアなどでは公共交通機関が全面停止。同州の主要道路では11キロにわたり車約500台が立ち往生した。ワシントンのほか、ニューヨーク、ニュージャージーを含む11州が非常事態などを宣言。既に州兵3000人が出動しているが、両州でさらに州兵700人が配置される可能性がある。

 ニューヨーク市では23日午後までにバスや鉄道の運行を全面停止。地下鉄も地上区間は運行を取りやめた。ニューヨーク州のクオモ知事は同日、一般車両の通行禁止を命令したが、ニューヨーク市内の車両通行禁止は24日朝に解除された。

 デブラシオ市長は「事態は急速に悪化した」と強調し、ブロードウェーの劇場やレストランの閉鎖を勧告。米国立気象局のニューヨーク地域事務所の気象予報士は「(一時的にしろ)積雪量が1時間に約7.6センチというのは通常はない」と警告した。

 空の便も混乱し、航空便情報サイトによると、22〜25日の発着便で既に1万便以上が欠航を余儀なくされた。24日も約3500便の欠航が見込まれ、交通の混乱は続いている。