日帰り出張を繰り返したなどと偽り政務活動費約900万円をだまし取ったとして、詐欺罪などに問われ、昨年11月の初公判を欠席した元兵庫県議野々村竜太郎被告(49)について、神戸地裁が25日、強制的に出廷させるため勾引したことが、地裁への取材で分かった。同被告は、延期された初公判が開かれる26日、神戸地検によって地裁へ移送される。

 関係者によると、地裁は野々村被告が延期された初公判にも出廷しない可能性が高いと判断し、20日付で勾引状を発付していた。発付を受けた神戸地検が25日に執行し、同日午前11時40分ごろ、地裁に引き渡したという。26日午前の初公判までの間、刑事施設で拘束するとみられる。

 初公判後も、逃走の恐れがあると地裁が判断すれば、別に勾留状を出して刑事施設での拘束を続けることもできる。