アイス・キューブが「アイス・キューブ」になった理由 | ニコニコニュース

アイス・キューブ
シネマトゥデイ

 公開中の映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』で話題の伝説のヒップホップグループ、N.W.A.のメンバーとして活躍し、映画『ボーイズ’ン・ザ・フッド』『スリー・キングス』などに出演したアイス・キューブが、自身のキャリアについて語った。

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 ドクター・ドレーとの出会いについて「ラップを始めた頃、近所にアンソニーという友人がいて、その彼のいとこがドクター・ドレーだった。その頃、僕らの曲が評価され始め、当時ローカルでは有名なDJだったドクター・ドレーがこれからは必要になると思っていた。ある日、彼が家族パーティーをする話を聞き、歌詞を記したノートを持って彼の家に向かった。僕らは丸一日彼が出てくるのを待って、ようやく出てきた時に彼の前でラップを歌うと、彼からスタジオに来るように勧められた」と答えた。

 『ボーイズ’ン・ザ・フッド』の出演経緯について「当時『アーセニオ・ホール・ショー』でインターンをしていたジョン・シングルトン監督が、僕に『あなたが出演すべき映画がある』と勧めてきた。もちろん僕は『誰だよ、お前!』と言い返すと、ジョンは『USC(南カルフォルニア大学)の3年生で、もし製作資金が集まったら、良い映画ができると思う』と答えたが、その時は『ああ、そうかい』と軽くあしらって別れた。それから1年半後にジョンからオファーを受け、彼に会いに行くと『コロンビア・ピクチャーズのもとで映画製作する』と言われた。だが、その時の僕のオーディションはひどかったため、ジョンに『ひどいね、脚本は読んだの』と怒られ、『もう1回、チャンスを与えるから脚本を読んできてほしい』と言われた。家に帰って脚本を読むと、まさに僕が育った環境がそこに書かれていた。そこで自分にできると信じ、再び戻って良いオーディションを披露した」と振り返った。

 アイス・キューブの名前の由来について「僕が13歳の思春期の頃、9歳上の兄が留守の間に綺麗な女性からよく電話が掛かってきて、僕は年齢をごまかして、彼女たちに会おうとしていた(笑)。それが兄にバレて怒られ、『俺の彼女たちに話しかけるな! お前の顔を冷蔵庫にたたきつける、いや冷凍庫に突っ込んでやる! もしその顔を冷凍庫から取り出したら、お前の顔はアイス・キューブになっているはずだ!』と怒鳴られた。その後、友人たちに『僕のことをオシェア(本名)と呼ばずに、これからはアイス・キューブと呼んでくれ!』と言ったんだ」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)