医師免許がないのに「がん遺伝子治療」と称して点滴注射の医療行為をしていたとして、警視庁生活環境課などは25日、医師法違反容疑で医療法人「秀真会」理事長玉置秀司(58)=東京都府中市宮町=、NPO法人代表玉置公人(42)=港区芝=、看護師赤坂修子(42)=大田区東六郷=各容疑者を逮捕した。

 生活環境課によると、他の病院では治療が難しいとされた末期がんの患者に対し、遺伝子治療と称して未承認の「AJS2010」という薬品を投与した。国内では治験も行われていない薬で、効果や副作用が不明だという。

 玉置秀司容疑者は東京都江東区で「東京有明メディカルクリニック」=閉鎖=を経営。歯科医師免許は持っているが、医師の資格はなかった。玉置公人容疑者は暴力団の幹部で、2人に血縁関係はない。