29日の東京株式市場では、日銀が金融政策決定会合でマイナス金利導入を決めたことを受け、日経平均株価が乱高下した。決定の発表直後に大幅反発し、一時は600円近く上昇したが、その後は下落に転じた。債券市場では、長期金利が過去最低を更新した。

 日経平均は午後1時20分現在、前日比274円36銭安の1万6767円09銭となっている。マイナス金利導入で金融機関の収益が圧迫されるとの懸念から銀行株を中心に値を下げた。

 債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが前日に比べ一時0.085%低下(価格は上昇)して0.135%を付け、過去最低水準を大幅に更新した。日銀の決定を受け、国債を買う動きが強まった。

 為替市場は、円売り・ドル買いが急速に進行。円相場は一時、前日比2円余り下落し、1ドル=121円台を付けた。午後1時現在は、120円31〜31銭と、前日比1円54銭の円安・ドル高で推移している。