【北京時事】中国山東省臨沂市平邑県の石こう鉱山で先月下旬に起きた崩落事故で、坑内に閉じ込められていた作業員4人を引き上げる作業が29日夜始まり、同日午後10時50分(日本時間同11時50分)までに全員が無事に救出された。約35日ぶりの生還となった。作業員の健康・精神状態に大きな問題はないもようだ。

 昨年12月25日朝の崩落事故発生時に作業中だった29人のうち11人は救出されたが、1人の死亡が確認され、残る17人は坑内に閉じ込められた。同30日になってこのうち4人と連絡が取れたが、残る13人は依然として行方不明となっている。

 4人が閉じ込められたのは、地表から210メートル以上離れた場所。救助チームはこの場所に向けて掘削するとともに、4人と交信を続け、地上につながる管を通じてビスケットや牛乳などを毎日送った。

 国営中央テレビは29日夜、作業員救出の様子を伝えた。作業員が引き上げられると現場では歓声が起こった。救出された作業員は病院に搬送された。