日本サッカー協会は31日、東京都内で開いた臨時評議員会で、3月の役員改選に伴う初の会長選挙を行い、田嶋幸三副会長(58)が原博実専務理事(57)を破り、第14代会長に選出された。評議員75人全員が投票し、田嶋氏40票、原氏34票、白票1票の接戦だった。田嶋新会長は3月27日の理事会で正式に選任される。任期は2年。

 会長選は透明性や公平性の確保を求める国際サッカー連盟(FIFA)の要請で制度化された。トップ人事を開かれた選挙で選ぶ仕組みは、国内の統括競技団体では例がなく、注目を集めた。

 会長選には2人が立候補し、田嶋氏は事前に行われた理事28人の投票でも上回り、理事会選出候補に推されていた。同氏は協会主導での代表強化や育成の見直し、Jリーグの2019年から秋春制へのシーズン移行などを公約に掲げた。

 田嶋氏は筑波大、古河電工(現千葉)、日本代表で選手としてプレー。日本協会では技術委員長、専務理事などを歴任し、昨年からFIFA理事も務めている。