30年間、ありがとう!『さらば あぶない刑事』初日舞台挨拶 | ニコニコニュース

シネマズ by 松竹

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。

八雲ふみねです。

いやぁ、この日は寒かった!
雪の予報が出るほど、寒かった!

でも、

この映画の初日舞台挨拶は、アツすぎましたっ。

…というコトで。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.50 

今回は…。

レジェンド見参!『さらば あぶない刑事』初日舞台挨拶の模様をお届けします。

1986年のテレビドラマ第1作スタート以来、愛されてやまない『あぶデカ』シリーズ。2005年の前作『まだまだあぶない刑事』から約10年の時を経て製作された本作『さらば あぶない刑事』は、劇場版最新作にして最終章。
定年退職まであと5日となったタカ&ユージが、凶悪な中南米マフィアとの戦いで大暴れするアクション・エンターテインメントです。

タカ&ユージを演じるのは、もちろん、舘ひろし&柴田恭兵。
スタイリッシュなアクションは、時間の流れを感じさせないどころかパワーアップ!
ますますダンディでセクシーな二人に釘付け。

浅野温子、仲村トオルとのコンビネーションも健在で、木の実ナナ、小林稔侍、ベンガル、山西道広、伊藤洋三郎、長谷部香苗ら、懐かしの港署キャストたちも勢揃い。
ファンにとっては、嬉しい見せ場がたっぷりですよ。

ほかにも、今作のゲストとして華を添える、妖艶な魅力の菜々緒。
シリーズ最凶の適役を演じる吉川晃司。
シリーズ第1作の放送から30年を迎え最後を飾ることになった本作にふさわしい、豪華な顔ぶれとなっています。

そんな映画『さらば あぶない刑事』の劇場公開を記念して、朝から横浜ブルク13、新宿バルト9、丸の内TOEIにて初日舞台挨拶が行われました。
登壇者は、舘ひろしさん、柴田恭兵さん、浅野温子さん、仲村トオルさん、村川透監督。
私は司会として、横浜・新宿・丸の内と合計4回の舞台挨拶で監督・キャストの皆さんとご一緒させていただきました。

タカ! ユージ! トオル! カオル!

…と、ファンの皆さんからの歓声と拍手を受け、舞台挨拶は各回とも大盛り上がり。

そして、いよいよこの日の最終地となる丸の内TOEI。
丸の内TOEIの舞台挨拶には木の実ナナさん、ベンガルさん、伊藤洋三郎さん、長谷部香苗さん、菜々緒さんも参戦。
レギュラーメンバー+ゲスト勢が顔をそろえる「最後」の舞台挨拶が、いよいよスタートです。

舞台挨拶のオープニングで、劇場後方から客席の間を通ってファンとハイタッチしながら登場する登壇者たち。
会場内は黄色い歓声に包まれて、早くも熱狂の渦が…。

ステージ上に勢揃いすると、迫力あるキャノン砲が「最後の」初日舞台挨拶の開幕を告げます。

鷹山敏樹役、舘ひろしさん。
どの会場でも舘さんが一言お話するだけで、客席からは悲鳴とも感嘆とも取れる声が聞こえてきます。
さすが、ダンディー鷹山!
「この作品は自分にとって代表作のひとつ。こうして多くの人に愛される作品に出会えたことに感謝しています」と、お客様に優しい視線を投げかけてらっしゃいました。

大下勇次役、柴田恭兵さん。
「ユージ!」という野太い声援が客席から飛ぶのも、「あぶデカ」ならではの光景。
男性のハートもガッチリ掴む、セクシー大下!
横浜・新宿での舞台挨拶での印象を伺うと、
「横浜では小学6年生、新宿では小学3年生のお子さんが、この映画を観て『面白かった』と言ってくれました!」と、作品の完成度に手応えを感じている様子でした。

真山薫役、浅野温子さん。
「タカ、ユージ、トオル。この3人は私にとって大切な存在だったんだと一度でも思ったことが……、間違いでした」と、悪戯っ子のようにジョークを飛ばす浅野さん。
「でも、大事だと思えたことが良かったなと思います」と、ニッコリ。
カオルちゃんのコケティッシュな魅力は、30年経っても健在です!

町田透役、仲村トオルさん。
横浜・新宿での舞台挨拶では館さん、柴田さん、浅野さんが自由奔放すぎるため「このメンバーで4番目に発言するのは、とても苦痛」と、終始ボヤいていた仲村さん。
それでも「これでシリーズが最後かと思うと感無量で泣きそうで……。いま、僕の心の中では舘さんが『泣かないで』を歌っています」と、しっかりちゃっかりキメて下さいました。

松村優子役、木の実ナナさん。
舘さん、柴田さん、浅野さん、仲村さんのご挨拶を聞いてるうちに、感極まってしまった木の実さん。
すると舘さんが絶妙なタイミングで、

「泣かないで〜♬」

…と、ご自身のヒット曲を披露。

その甘すぎる歌声と茶目っ気に、一同大爆笑!
一気に場が和みました。

田中文男役、ベンガルさん。
「30年間ずっと『あぶデカ』をやってたわけではないけれど、こんなに長い時間をこの作品と共に過ごせたことに感謝です」と、感慨深い様子。

岸本猛役、伊藤洋三郎さん。
「俳優としての喜びや苦しみ、すべてを『あぶデカ』に教えてもらいました」と、この30年を振り返って下さいました。

山路瞳役、長谷部香苗さん。
「『瞳ちゃん、お茶!』の台詞と共に存在を覚えていただけて、感謝しています」と、感無量といった様子でした。

浜辺夏海役、菜々緒さん。
シリーズ最後となる本作でのヒロイン役について「出演が決まったときに多くの方から反響がありました」と、菜々緒さん。
「まさか自分が出演させていただくことになるとは…。とても感謝しています」と、笑顔。

メガホンを取った、村川透監督。
「『さらば あぶない刑事』というタイトルは、とてもリリカルで魅力的。これこそエンターテインメントだと自負して制作しました」と、村川監督。
シリーズファイナルに賭けた監督の思いが溢れる一言でした。

舞台挨拶では、期間限定で発足した映画公式ファンクラブの会員からのメッセージが集められた、巨大なメッセージボードも登場。
ボードの周りに集まって、熟読する登壇者の方々。
男女問わず幅広い年齢層のファンからのメッセージに、柴田さんは「泣きそうです!」と一言。
するとすかさず舘さん、この日2度目の

「泣かないで〜♪♪」

しんみりとした会場が、一気に沸きました。

タカ&ユージ、素敵すぎます!!!

フォトセッションは、映画の大ヒット祈願とファンの皆様へ30年間の感謝を込めて、シャンパンを手に。

テレビシリーズ第1弾の放送開始年と同じ1986年産で、30年もののシャンパンで盛大に乾杯!

そしていよいよ、本当に最後のご挨拶。
舘ひろしさん、柴田恭兵さんからのラストメッセージ。

お二人がおもむろにサングラスを外すと、客席からは拍手とどよめきが。

「支えてくれた皆さんに本当に感謝しています。長い間ありがとう。これで最後です。でもアンコールの声が聞こえたら……。(客席からは大きな拍手。それを受けて、)ありがとう、夢で会いましょう」
…と、最後までユージらしい洒落たジョークを口にする柴田さん。

「この映画で学んだことは、浅野オンコ(の劇中での暴走)は誰にも止められないということ!」と、湿っぽい雰囲気を一蹴しながらも、
「おかげで作品がすごく楽しいものになったし、本当にこの作品に出会えてよかった! 支えてくれた皆さんに心から感謝申し上げます」と、ダンディに締めくくる舘さん。

退場時は再び客席を通ってファンの皆さんに別れを告げ、初日舞台挨拶は終了しました。

横浜・新宿・丸の内。
どの会場も、彼らの姿を一目見ようとやって来た出待ち・入り待ちのファンでいっぱい。
特に丸の内TOEIは、早い時間から会場前に大勢のファンが詰め寄せており、こんな状態で…。

雨はあがったとは言え、陽が刺さず底冷えの寒さだったのに。
足を運んで下さった方々、長い時間、大丈夫でしたか?
映画館の中も外も、熱気にあふれてました。

そして舞台挨拶本番中、司会の立ち位置から客席に目を向けると、

座席から立ち上がる一歩手前…ぐらいな勢いで、前のめりになって耳を傾ける人。
胸の前で両手を握り、涙をこらえてらっしゃる人。
登壇者にお話に大きく頷きながら、拍手を送り続ける人。
「ダンディー鷹山」「セクシー大下」と書かれたキラキラうちわを笑顔で振っているちびっ子たち。

「あぶない刑事」と共に歩んできた自らの30年間を振り返ってらっしゃる方も多かったのではないでしょうか。
アツいグルーヴがどの会場にも巻き起こってました。

舞台挨拶で登壇者の皆さんに、

あなたにとって『あぶデカ』とは???

…と、伺った時のこと。

「柴田恭兵という俳優との出会いだった気がします。この作品で恭サマに出会えて、影響をいっぱい受けて、その影響はその後の自分の作品にもつながっていきました」と、改まって話す舘さん。
それを受けて、「大下勇次を作ったのは舘さん。舘さんとじゃなかったら、こんな大下勇次は生まれなかった」と、舘さんへの感謝を述べる柴田さん。

お二人の絶大な信頼関係が「あぶない刑事」という唯一無二の作品を作り上げたのだということを物語った瞬間でした。

浅野温子さん、仲村トオルさんを加えた「あぶない4人」は、シリーズが終わっても永遠の存在。
そんな絆の強さを感じずにはいられない初日舞台挨拶となりました。

『さらば あぶない刑事』は全国東映系にて公開中です。

それではまた次回、お会いしましょう。

お相手は、八雲ふみねでした。

さらば あぶない刑事
2016年1月30日から全国東映系にて公開
監督:村川透
出演:舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、吉川晃司、菜々緒、木の実ナナ、小林稔侍、ベンガル、伊藤洋三郎、長谷部香苗、夕輝壽太、吉沢亮 ほか
©2016「さらば あぶない刑事」製作委員会

八雲ふみね fumine yakumo

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。

八雲ふみね公式サイト yakumox.com