北朝鮮への軍事措置考えず=外務審議官

 【ニューヨーク時事】杉山晋輔外務審議官は3日、ニューヨークのアジア・ソサエティーでの講演で、北朝鮮による1月の核実験実施や、事実上の弾道ミサイル発射予告に関連し、国連憲章42条が定める軍事的措置について「この地域(北東アジア)の現在の状況下では、その種の軍事的なことを行うことを誰も考えていない」と述べ、安保理決議に基づく軍事的選択肢の可能性は今のところないとの考えを示した。

 杉山氏は「幸か不幸か、誰も国連憲章42条の領域に入りたいとは思っていない」と述べた上で、「平和的交渉や経済、外交的な方法による圧力だけで、いかにして必要な成果を手にできるかが問題だ」と強調した。