坂倉正紀さんの自殺未遂問題で、山口地裁に提訴し記者会見する兄の孝紀さん=3日、山口市
共同通信社

 海上自衛隊呉基地(広島県呉市)に停泊中の潜水艦内で、男性2尉が拳銃で自殺を図ったのは上官によるいじめが原因だったなどとして、山口県宇部市に住む両親が3日、国に3500万円の損害賠償を求めて山口地裁に提訴した。

 訴状によると、2013年5月に潜水艦「そうりゅう」に配属された坂倉正紀さん(42)は上官の暴力を受けうつ病を発症。同9月に拳銃で自殺未遂を起こし、寝たきりの状態となった。その後、海自が「暴力を伴う指導」があったとしながらいじめと認定せず、関係した上官らの懲戒処分も軽い上に非公表としたため精神的苦痛を受けたとしている。