シリア支援国会合開催=マララさん「さらなる行動を」―ロンドン | ニコニコニュース

 【ロンドン時事】内戦が続くシリアへの支援を協議するシリア支援国会合が4日、ロンドンで開かれた。開催国・英国のキャメロン首相は開幕演説で「シリア危機の長期的解決は政治的変化がもたらされることによってのみ達成可能だ。いかに困難でも、われわれはそれに向けて取り組み続けなくてはならない」と呼び掛けた。

 今回の会合は英国、ドイツ、国連などの共催。メルケル独首相ら30人の首脳を含む約70カ国・団体の代表が参加した。各国代表はそれぞれ拠出額や支援計画を発表。日本からは武藤容治外務副大臣が出席し、3億5000万ドル(約410億円)を支出する方針を表明した。

 国連はシリア危機に約77億ドル(約9090億円)、甚大な影響を受けている周辺国に約12億ドル(約1420億円)の資金が必要だとアピールしている。人道危機解決に向けた資金確保のほか、難民に対する教育・雇用支援などが中心議題。「世界最大の人道危機」(国連安保理)に陥っているシリア情勢をめぐり、国際社会が結束した対応を示せるか注目される。

 一方、2014年のノーベル平和賞受賞者で教育活動家のマララ・ユスフザイさん(18)も演説を行い、シリア難民の子供たちの教育支援を強化するよう各国指導者に要請。マララさんは「子供たちを力づけるため、教育と学校に投資することが必要。心を開いて、さらなる行動を」と訴えた。