ブロックチェーン活用の金融向け事業でテックビューロとシンガポールDragonfly社が合弁 | TechCrunch Japan

ブロックチェーン技術NEMを活用した金融機関向け決済プラットフォーム「Automated Clearing and E-Settlement (ACES)」を日本市場に提供するため、テックビューロとシンガポールDragonfly Fintech Pte Ltdは日本に合弁会社を設立することで合意した(プレスリリース)。2016年第3四半期のサービス提供を目指す。合弁会社の設立時期や資本金などの詳細は今後明らかにしていくとのこと。

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決済プラットフォームACESの概要。「従来型の決済手法と比べコンプライアンス上の煩雑さを軽減できる」としている。

決済には法定通貨(例えば円)とペグするデジタルマネーを使う。従来の即時グロス決済(RTGS)に替わる銀行どうしの即時決済の手段として、双方の取引勘定をブロックチェーンに記録する機能を提供する。

テックビューロはNEMをベースとするプライベートブロックチェーン技術mijinの各分野での業務提携を多数発表しているが(関連記事)、現時点で発表された提携先に金融機関は含まれていない。関連する案件として、住信SBIネット銀行は野村総合研究所(NRI)と共に実施する実証実験において NEMとmijinを併用するとしており、実装を担当する一社としてDragonfly社の名前が上がっている(発表資料)。

最近、米Ripple社が日本を含むアジア市場の展開でSBIホールディングスと合弁すると発表している。Rippleの決済システムとACESは、銀行向け決済システムという点で競合する。