ガスボンベ交換、漏れてないか心配だ、ライターで調べよう、漏れていたら火がつくはず、点火、爆発=中国 | ニコニコニュース

ガスボンベ交換、漏れてないか心配だ、ライターで調べよう、漏れていたら火がつくはず、点火、爆発=中国
サーチナ

 男性は、髪の毛の前の部分が焼け焦げてちりちりだった。力を落としてつぶやいた。「まさか、あんな風に『ドン!』と来るとは思わなかった」――。河南省のメディア、中原網が伝えた。

 爆発が発生したのは河南省鄭州市政四街、3階建ての集合住宅が連なる街並みだ。男性は1階部分の部屋で17日午前10時ごろ、ガスボンベの交換作業を行った。中国ではガス漏れによる爆発や火災がしばしば発生している。交換を終えてから、男性は心配になってきた。ホースは大丈夫だろうか。接合部分から、ガス漏れが発生していないだろうか。安全を期すために、どうしても検査すべきと思えてきた。

 ただ、特に道具があるわけではない。「なにかうまい工夫はないだろうか」。男性は考えた。その時、脳裡に閃いたのが「ガスは燃える」という事実だった。男性はライターを持っていた。ガス漏れが心配な部分に近づけた。ライターを握りしめ、フリント(発火石)に親指をかけた。親指に力を入れてフリントを作動させた。火花が出た。「ドン!」。爆発した。

 男性は顔に熱波を感じた。驚いた。目の前で燃えている。そばにいた妻も驚いた。2人もスリッパのままで外に飛び出した。携帯電話を持って出ることは忘れなかった。消防に通報して出動を要請した。

 詳しくは報じられていないが、男性がいた部屋は何かの作業用だったようだ。男性は駆けつけた消防士に「部屋の中にはガスボンベが4本あります」と説明した。

 ガスボンベの置いてある場所での火災で恐ろしいのは、ガスボンベの「連鎖爆発」だ。置いてある場所はすぐに分かったので、消防士はガスボンベへの放水を優先した。約10分間放水を続けてから消防士が部屋に突入し、ボンベをすべて運び出した。まだ燃えていた室内もしばらくして、完全に鎮火することができた。

 部屋の中は黒焦げ・水浸しになったが同爆発で死傷者は出なかった。男性は髪の毛の前の部分が焦げたが、やけどはしなかったという。

 中原網は同爆発を「ガス漏れの検査に火を使うか? ひどい結果、部屋全部に着火」との見出しで伝えた。(編集担当:如月隼人)(写真は中原網の18日付報道の画面キャプチャー)