良牌のツモに興奮しすぎて急死!? 中国・春節の“徹マン”で死亡事故相次ぐ | ニコニコニュース

中国では、麻雀が庶民の娯楽として今でも人気が高い
日刊サイゾー

 2月11日、広東省恵州市に住む50代後半の男性が麻雀プレイ中に心臓発作を起こし、急死した騒動が話題になっている。「広州日報」(2月13日付)などが報じた。この男性は雀荘を経営しており、春節(旧正月)期間中、朝から晩まで仲間と徹夜で麻雀に興じていた。男性は、精神的にも肉体的にも疲労困憊し、点滴を打ちながら参加していたという。

 しかし、この男性が体を賭して麻雀を続けるには理由があった。この日、手元にいい牌が吸い寄せられるように集まってきて、勝ちまくっていたのだ。あまりにも良牌のツモが続くので興奮した結果、突然絶息し、帰らぬ人となったのだ。

 日本でも宝くじに当せんして高額賞金をゲットした人は「運を使い果たした」ことで急死するという都市伝説があるが、この男性もギャンブル運という死に神を呼び込んでしまったのだろうか? 春節の麻雀中の急死は湖北省でも起こっており、深酒した後に徹マンしていた28歳の男性が突然死している。

 春節の麻雀絡みでは、もうひとつ悲惨なニュースも報じられた。出稼ぎ労働者の男性が、賭け麻雀で全財産の半分以上となる約2.5万元(約45万円)を失ったというのだ。春節の大みそか、男性は帰省して家族に渡すはずだった4万元(約72万円)を元手に賭け麻雀に挑んで、大負けしてしまったという。妻子どもと出稼ぎし、一生懸命貯めたお金が一瞬にして半分以上なくなっても、「春節に麻雀をするのは欠かせないイベントだから、仕方ない」と、あっけらかんとしていたという(「長江日報」2月16日付)

「中国人の庶民のギャンブルといえば、賭け麻雀でしょう。小遣い程度の金額から、信じられないような大金を賭ける人もいて、賭け麻雀で破産してしまう人も少なくない。真剣勝負になるので、イカサマ行為も多い。つい最近も、田舎の成金を狙って、隠しカメラを使ったイカサマ麻雀を繰り返していたグループが逮捕されたんですが、2年間で稼いだ額は1.2億元(約22億円)と報じられていました。中国では、イカサマ用の麻雀牌やトランプが、普通に商店で売られていますよ」(広州市在住の日本料理店オーナー)

 日本でも正月に麻雀をする好事家たちはいるが、中国では文字通り命がけで春節麻雀をする人たちが存在するようだ。
(文=棟方笙子)