山形県教育委員会は22日、教員免許を持たない女性(55)が約32年間、県立高校で保健体育を教えていたと発表した。県教委は、採用した1984年にさかのぼり無効を通知。支払った給与1億数千万円の一部返還を含め、弁護士と協議する。

 県教委によると、女性は大学で教職課程を修了したが、体調不良で休み、免許の申請手続きをしなかった。採用時に免許の写しを提出しておらず、免許更新制度が始まった2008年以降、勤務校の校長が10回にわたり提出を求めたが、「実家にあるかもしれない」などと言い逃れていた。更新期限を控え、繰り返し督促したところ、1月28日に不所持を認めたという。