【ソウル時事】韓国の市民団体「文化財元の場所探し」は23日、団体の慧門代表が22日に学校法人同志社(京都市)を訪れ、同志社中学に朝鮮虎の剥製標本が保管されていることを確認し、韓国への寄贈を要請したと発表した。

 朝鮮虎は、朝鮮民族の象徴と見なされていたが、日本の植民地時代にほとんどが捕獲され、絶滅したとされる。同団体によると、1917年に日本の実業家、山本唯三郎氏が「征虎軍」を組織して朝鮮半島で大々的な虎狩りを行ったことが知られている。

 同志社側によると、剥製標本は2体あり、大人の虎の標本1体は、山本氏が寄贈したもの。もう1体の子供の虎は、記録がなく、由来が確認できないという。

 慧門氏は「日韓友好のため、標本を原産国に寄贈してほしい」と訴え、要請書を提出。同志社側は取材に対し「対応は今後検討する」と話した。