グアンタナモ閉鎖計画を提出=米大統領公約、実現は不透明

 【ワシントン時事】米政府は23日、キューバ・グアンタナモ米海軍基地にあるテロ容疑者の収容施設の閉鎖計画を議会に提出した。収容者を他国と米本土へ移送するのが柱だが、オバマ大統領の公約である任期中(2017年1月まで)の閉鎖が実現できるかどうかは不透明だ。

 オバマ大統領はホワイトハウスで声明を出し、過酷な環境が問題視もされた施設がテロ組織の反米宣伝に利用されているなどとして、「グアンタナモは国家安保に寄与していない」と閉鎖を訴えた。

 収容者は現在91人だが、米政府高官によると、今後数カ月間でこのうち35人を他国へ移送する。また、収容者の本土移送に対しては、野党・共和党主導の議会で反対する声が多数を占めている。本土での移送先も選定中で、高官は公約実現の可能性について、議会の協力を呼び掛けるにとどまった。