鈴木亮平、「絵を描いて覚える」ユニークなセリフ暗記法を告白 | ニコニコニュース

役作りもストイックな鈴木亮平
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2月27日放送の「SWITCHインタビュー 達人達(たつじんたち)」(Eテレ)に、俳優の鈴木亮平が出演。鈴木が「少年時代からのあこがれだった」という声優・神谷明と、役作りについて語り合った。

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「SWITCHインタビュー―」は、異なる分野の“達人”2人が交代でゲストとインタビュアーになり、それぞれの仕事について語り合う番組。少年時代、神谷の演じた「シティハンター」の冴羽獠や「北斗の拳」のケンシロウに夢中になったという鈴木は、対談の冒頭から「僕の世代は神谷さんの声で育ったと言っても過言ではなくて。もう、聞きたいことがいっぱいあります」と気合十分で、「声は何種類ぐらい出せるんですか?」「のどのケアの特別な方法はありますか?」と質問攻勢。「(声色は)いろいろ組み合わせて7種類以上」という神谷から、カリスマ声優ならではのテクニックや、子どもから青年、老人まで声色を変えながら朗読する“ゆりかごから墓場まで法”など、ユニークな声優トレーニング方法に興味津々、聞き入った。

神谷が聞き役に回ると、今度は鈴木が“ストイック”とも言われる役作りの全貌を告白。舞台初主演作「ライ王のテラス」(3月4日開幕)でカンボジアの王、ジャヤ・ヴァルマン7世役を演じるにあたり「今回初めて導入したんですが、絵を描いて覚えるんです」とユニークなセリフ暗記法を紹介。「(ジャヤ・ヴァルマン7世が)行った戦争についての長ゼリフで、地図で架空の戦場を書いたり、そこに出ていたみこしの形を調べたり、なるべく具体的に絵にしていくと、本当に自分が体験したみたいに話せるんです」と説明し、普段の役作りについても「結婚している役だったらどこでどうプロポーズしたって考えたり、楽しいですね。なるべく遠いところからだんだん狭めていくっていうやり方が多いかもしれないです」と語った。

さらに鈴木は、「これを人に見せる日が来るとは…」とはにかみながら、独自に作成した“役作りノート”を公開。持参したのは映画「椿三十郎」(07年)で若侍を演じた時のもので、作品に描かれた時代の権力構造や道徳観、武士道について図入りで詳細に調べてまとめた受験生のノートのような内容。「でも実は、ノートに引っ張られすぎて演出家の世界観を理解する余裕がなくなって、一時期こういうことをぱったりやめた時期もあって。でもそうすると演技に深みがなくなるんですね。その場、その場でやるだけの限界を感じて、今ではまたそういうこと(役作りノート)をやり出して、一切現場には持ち込まないということにしました」と、試行錯誤の末にたどり着いた境地を告白し、これには神谷も「いやー、頭が下がる!」と驚嘆しきりだった。

また、鈴木が出演した連続テレビ小説「花子とアン」(14年)の脚本家・中園ミホ氏がVTR出演し、「オーディションの最終面接に入っていらした鈴木さんは知的で学者さんみたいなオーラがあって。『子どもを保育園に預けてからオーディションに来ました』とサラッと言う爽やかな笑顔。もう、鈴木さんがオーディションの部屋を出てドアが閉まった瞬間に『あの方にお願いしましょう』と言ったんです」と、第一印象で鈴木にすっかり心を奪われたことを明かしていた。