「日本は中国に質の劣る品を売り、不当に儲けている」わけではない=中国メディア | ニコニコニュース

「日本は中国に質の劣る品を売り、不当に儲けている」わけではない=中国メディア
サーチナ

 中国メディアの新浪網は29日、「同じブランドを異なる国で買う。効果はどうして違うのか?」と題する記事を掲載した。同記事は主に、日本のスキンケア商品や化粧品を取り上げて解説した。

 中国では「日本企業は自国向けには品質が最もよい製品を売る。輸出品は質の劣るもの」、「1級品は日本市場向け、2級品は欧米や香港・台湾向け、3級品は中国や東南アジア向け」と論じ、さらに「品質を変えることで、不当な利益を得ている」と“陰謀論”を展開する人もいる。

 記事は日本ブランドの化粧品について、「売られている国により成分などが異なる場合はある」と論じた上で、その理由はメーカー側の商道徳の問題ではなく、最大の理由は「各国政府が設けている基準が異なるから」と説明した。

 ただし、ネット通販をしている業者が上記の理由を挙げる場合には「偽商品の可能性がある」と指摘した。

 また、一部の中国人が信じている、「化粧品やスキンケア製品について日本のメーカーは、改良されたタイプのものを薬用、医薬部外品として、日本国内で販売する」との『噂』をも否定。日本では法律により「化粧品」と「薬用化粧品」が分類されており、基準もはっきりと定められていると紹介した。

 記事によると、中国では「薬用化粧品」を定める基準がなく、日本のメーカーは以前には中国で商品を販売する場合、消費者の誤解を恐れて「薬用」の文字をはずしていた。しかし最近では、あえて「薬用」の文字を加えたパッケージを用いるブランドも出てきたという。

 記事は、韓国ブランドの化粧品も、自国内と中国市場で品質を変えている場合があると紹介。しかし、日本のブランドとは異なり、韓国国内では高級品ブランドと認識されていても、中国市場では認められないためで「高級品として売り出しても、ハイエンド・ユーザーには相手にしてもらえない。高価なのでローエンド・ユーザーは手がでない」ことになるからで、品質と価格を落としてローエンド・ユーザー向きの商品として販売しているという。

 記事は「結論:陰謀論は打破された!」として、「資本家に国境はない。どのような市場にどのような製品を投入すれば儲けられるか」との考えで行動するのであり、中国市場に品質のよい品を投入すれば儲けられるとの状況があれば、日本市場向けの製品と差をつける理由はないと説明。

 その他にも各国政府の基準などで品質が異なる場合もあるが、その差はそれほど大きくはなく、さほど気にするまでもないと論じた。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)